拾った3 ページ4
「じゃ、じゃぁ…改めて夢嬢ちゃんの話を…しようか…？」
黒霧が粥の支度を終え、Mr.コンプレスが改まってそう言えば周りは唾を飲みつつ頷いた。
なんでそんな緊張してんだよ、と突っ込みたいが一々突っ込んだら話が先に進まないので無視をしておく。
「…まず、食欲があるのかの確認だな…」
「こういうのは！気に入らねぇけどオーバーホールが得意なんだよな！！！任せちまおうぜっ☆」
「ふざけんな死ね。たとえ向こうに小さなガキ居たとしても行かせねえよ」
オーバーホール。
本名はさておき、我々敵連合と繋がりのあるヤクザの連中だ。
その組みの若頭がソイツな訳だが、俺はどうもいけ好かなくて嫌いだ。
そんな奴に任せるなんて絶対に嫌だ。
「私もあそこに頼るのは嫌ですねぇ…」
「…だな！！」
トゥワイスが持ち出した話なのにトガの反応に頷いているあたり、「得意なのはオーバーホールだけど頼み込むのは嫌だ」と同意見らしい。
紛らわしいんだよな、コイツは。なんて思いながらスヤスヤと腕の中で眠っているガキを見れば、未だに夢の中らしい。
…本当に起きねえな、なんてガラにもなく心配をしているらしい。
皆には「拾った」と言ったが、このガキは捨て子だった訳でもない。
ちゃんと家があって、両親が居た。
だけれども持ち帰って来たのは、俺がその家族を殺したからだ。
…その影響で、ショックがデカすぎたか？
良くも悪くも平和ボケしているこの社会じゃ目の前で殺されたらショックだろう。
そもそもあの時俺は不法侵入して中に入ってよかったのか？
両親を殺してよかったのか？
助けを求めていたから殺して連れ出したが、もしそれが俺の思い込みだったら？
そうしたら、
「おい」
不意に、肩を叩かれてハッ…と我に返る。叩いた本人の方を見ると、荼毘が居た。
「何考えてるかはしらねぇ。けどよ。…しっかりしてくれよ、親代わりだろ」
「……言い方が気に食わねえな」
「…そーかよ」
荼毘は鼻で笑った。
周りは心配そうな目で俺を見ていたが、話を続けることを選んだらしい。
すぐに話題に戻った。
食欲の確認。
知識や身体能力の確認、と。
調べることが多いということがわかった。
「外傷が気になるわ。…ねぇ、もしかしてこの子…」
「…マグネ、それは言わないようにしよう」
マグネの呟きにコンプレスが首を振りながらそう言い、マグネは渋々といった形で引き下がった。
こうして新しい…家族。
…を、迎え入れることとなった。
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39(プロフ) - 八月葉月さん» 読了お疲れ様でした。そして労いのお言葉ありがとうございます！続編は今日中に形だけでも作ろうと思いますので、次作でもよろしくお願いします！ (2019年10月24日 19時) (
レス) id: c3bcafc4ec (このIDを非表示/違反報告)
八月葉月(プロフ) - ひとまず、お疲れ様でした！続編が楽しみです！ (2019年10月24日 19時) (レス) id: e13aca54b5 (このIDを非表示/違反報告)
39(プロフ) - 悠羽さん» 「さんきゅー。適度にまァ…頑張るわ」「死柄木弔。コメント返信も大事ですが早くお戻りください」「おっと…。そんじゃ、絡んでくれてあんがとさん。これからもこの作品をドウゾよろしく」 (2019年10月23日 23時) (レス) id: c3bcafc4ec (このIDを非表示/違反報告)
悠羽(プロフ) - 39さん» ありがとうございます！これからもほのぼのライフ楽しみにしてますっ("｀д´)ゞ (2019年10月23日 23時) (レス) id: dc20c95a90 (このIDを非表示/違反報告)
39(プロフ) - 悠羽さん» 「夢とお揃いの服…！？……写真撮りたいな」「完全に乗せられてやすぜ死柄木！！(玄)」「写真はやらんが俺の携帯に収める。お前(悠羽さま)写真撮れよ」「(あ、これ完全にアウトなパターンだ)(玄)」 (2019年10月23日 22時) (レス) id: c3bcafc4ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：39 | 作成日時：2019年10月17日 20時
