ページ ページ35
「ブラック本丸…」
「ブラック企業ってよく言うでしょ？大体は給料の金額が合ってないとか、支払われない会社に対して言うけど、近年で言うと…モラハラやパワハラが多い会社に値するかな？」
「ってことは、刀剣男士たちにそう言うことを？」
「する審神者も居るってこと。詳しくは伏せるけどね…」
もう一度そう言ったAは目線を小竜に向けた。
刀剣男士が居る前でする話でもないからだ。
仮にも別の分霊である自分がその審神者のところに居たら、と考えたら気に病む所の案件ではない。
「そう、ですね。詳しくは伏せたほうがいいですよね」
察して小さく頷く出久に「優しいね」と笑えば、出久は「そんな、」と謙遜した。
審神者の仕事は大きく分けて鍛刀、出陣、手入れと言った流れだが、頼られる上級審神者であればその"ブラック本丸"の制圧に向かうこともある。
近年ではホワイトな審神者兼本丸が少なく、明らかに審神者に就任して貰ってもブラックになってしまうことが多いので人の欲や感情は面倒だと思う。
「まぁ他にも"
「へ、へいさほんまる…」
「ふふ、私は割とこの仕事は長いからね。ホラー類には慣れ切ってしまったから言っておくけれど、審神者になったからにはポルターガイスト現象など覚悟しておいた方が良い。何せ霊力があるのだから。…まぁ勿論、出久くんの霊力が"視える霊力"とは限らないだろうけれど」
「ひぇぇぇ……」
出久は大きく身震いをして、軽く目を逸らした。
昔から幼馴染である
どうかこのまま視えないままであってくれと切実に思う。
ホラー関係に関しては特別"苦手"とかでは無いものの、それ相応であったらやはり自ら飛び込みたくはない。
関わらないのが吉だとも思うが、"呪詛"って単語からして必然的に関わる気しかしない。
何せ審神者だもの。
「うぅっ…あー……っ」
後悔しても遅いとはこの事。
必死にこの現実を受け入れる為に唸って居るが、正直なところ、出久としては受け入れたくないほうが大きかった。
否、審神者にはなる。
そう答えてしまったし、なる気はあるのだからなるが。それでも、どうしても……。
出久は"仕方ない、こういうものだ"と開き直って諦めて、肩を落とした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 16人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
39(プロフ) - ミリアさん» かしこまりました。頑張ります (2020年5月19日 9時) (
レス) id: c3bcafc4ec (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - なった出久と先輩が轟と絡むです。 (2020年5月19日 6時) (レス) id: ba670dda1a (このIDを非表示/違反報告)
39(プロフ) - ミリアさん» こんな夜中に閲覧ありがとうございます。絡みというのは刀剣男士と轟くんでしょうか？それとも審神者先輩と轟くんの絡みでしょうか？もしくは審神者になった出久との絡みでしょうか。質問ばかりで申し訳ありませんが、返答お願いします。更新頑張りますね！ (2020年5月19日 1時) (レス) id: c3bcafc4ec (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - ヒロアカに刀剣乱舞大好きなので続きが楽しみです。もし大丈夫なら轟との絡み話をお願いします。今後も無理せず自分のペースで更新頑張って下さい。 (2020年5月19日 0時) (レス) id: ba670dda1a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：39 | 作成日時：2020年5月17日 2時
