【名探偵コナン】ポアロマスターの代理です。4

79.待って急すぎる！ ページ38

今日は何となく空いた時間に
バイクでツーリングでもしたい気分、
ただそれだけだった。

今日も割と平和に終わると思っていたのに…


自宅からポアロを通り過ぎ駅の方へと
二輪車を走らせていた時だった。
目の前に見えた全力疾走の小さな体。
見覚えのあるその姿に私はバイクを止めた。


『コナン君？怖い顔してどうし…』

コ｢…っ！？律さん！！！
灰原が連れ去られたんだっ！！｣

『……はっ？』


咄嗟の事に頭が追い付かない。
哀ちゃんが…何だって？


コ｢今スケボー持ってなくて…っ、乗せてっ！｣

『ヘ、ヘルメット取りに行ってる時間ないから
死ぬ気で捕まってなよ！！！』


道中コナン君がメガネで哀ちゃんの
探偵バッチを追跡しながらナビをする。
皆はノーヘル駄目だからね！！
被らなくても大丈夫だった
あの頃に物凄く戻りたい！！！
聞くところによると、どうやら
少年探偵団で帰宅途中
死体を運び込んでいる現場を
目撃してしまったらしい…

物陰に隠れて様子を伺っていた時に
歩美ちゃんが転がっていた空き缶を蹴飛ばし
犯人に気付かれたのを哀ちゃんが庇って
前に出たとの事。

子供にどれだけ酷な思いさせる世界だよここは、
という思考は一旦置いておいて
気絶させられた哀ちゃんは一緒に車へ押し込まれ
そのまま発進してしまったそうだ。


『警察へはっ！？』

コ｢現場を目撃した時に車の車種とナンバー、犯人の特徴は！！｣

『その後動けそうな人には！？』

コ｢追うのが先だと思ってまだ…っ！！｣

『私の携帯ポケット入ってるから
そこから……、沖矢さんに繋いで！！』


零は今日ポアロのシフトが入っていない。
でなければ公安か組織関係で出払っている筈。
他に思い付くのは赤井さんだけだった。

ロックなど焦れったい物を使わない
私の携帯を巧みに操作するコナン君。
やがてBluetoothのイヤホンに
呼び出し音からの沖矢さんボイスが入ってきた。


沖｢君から連絡して来るとは珍しい…｣

『哀ちゃんが攫われました、
今コナン君とバイクで追ってます！
動けますかっ！？』

沖｢今どこだ？｣

『分かんないからコナン君に代わりますっ！』

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