【名探偵コナン】ポアロマスターの代理です。4

76.学生の夜？ ページ31

自宅で夕飯を食べながらテレビを見ていた。
ニュースである有名人さんが
亡くなったという内容が淡々と流れている。
その人の奥さんは今は見ない白の喪服を着ていた。


『珍しいもんだねぇ…でもいいね、素敵だ。』

松｢珍しいって、どういう事だ？｣

萩｢白い喪服なんてあるの？｣

『…君達召喚したっけ？』

｢｢まぁまぁ。｣｣


いつの間にかダイニングテーブルの
椅子に現れた二人組。
ちゃっかり天界スーパーの酒も持ってる。
うん、いつも通りだなおい。


萩｢それで、何で喪服が白いの？｣

『戦前とかは普通だったみたいだよ？
色々意味があるみたいで
"貴方の死と共に私も死にました"とか
婚礼の際に着た白無垢を喪服に仕立て直して
夫婦の始まりと終わりを表してるとか…』

松｢それが何で"素敵だ"になるんだよ。｣

『あんたそりゃ心にグッとくるじゃない、
夫の死は私の死と同じなんて
本当に愛し合って連れ添ってたんだなぁって。』

萩｢にしてもよくそんな事知ってたね？｣

『昔お母さんが生きてた頃に
同じ様なニュースが流れてね、
その時に聞いたんだよ。
律にもここまで想える素敵な人が
現れるといいわね、なんて言ってたな…』


懐かしむように味噌汁を啜る。
というかこの人達とこんな話するの
めちゃくちゃ気まずいの私だけ？
まぁ今回シリアスじゃないから大丈夫か。
ってメタだな、ごめんなさい。


松｢律はもし俺の嫁だったら
葬式には白の喪服着てくれたか？｣

『……はい？』

萩｢…松田何言ってんの？｣

松｢例えばだよっ！！
この話を知ってんならこいつなら
どうすんのかなって！！｣


そうだなぁ…
確かに白い喪服の意味を知ってる上で
私はどうするんだろうかな…
んー…、結婚した事ないからわからん！


『じゃあ逆に陣平君は
私に白い喪服を着て欲しいと思う？』

萩｢あー、成程！
残された嫁の第二の幸せを
旦那が願うかどうかって事だな！？｣

松｢質問返ししやがって…
そうだなぁ…｣


陣平君は何やら眉間に皺を寄せて
考え込んでいる様子。
そりゃそうだ、話題が難しいんだよ。


松｢着てくれたら嬉しいが
着て欲しくない気持ちもある。｣

『そこなんだよ…
これから先、俺が守れない分
次の幸せを見つけてくれとも思うんだよなぁ…
でも心の何処かではずっと俺だけの女で
いてくれって気持ちもあるんだよね…』

萩｢律の目線がすっかり
男目線なんだけど…？
まぁでも俺もこれは分からないなー…｣

・→←作者より(変更と訂正)

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