【名探偵コナン】ポアロマスターの代理です。4

・ ページ25

その時だった、一人の女子高生が
テーブルを強く叩き立ち上がる。
ずんずんとカウンターまでやって来て
今度はカウンターを強く叩きつける。


｢あんたさぁ、あむぴのなんなのぉ？
独り占め出来てる〜とか勘違いしてない？｣


それに感化されたのか男性客の一人も
カウンターに歩み寄る。


｢あんたさっきから距離が近くね？
ちょっと顔が良いからって調子乗んなよ？
頬抓るとかセクハラだろ！！｣


あー…これ、え？
女子高生の標的は間違いなく私。
でも男性客は安室君の方に喧嘩を売ってる。
…これ私、モテ期来てた？
ごめん、真面目にどうしようだよねこれ。

両サイドを挟まれ固まる蘭ちゃん達。
しまいにゃ女子高生の矛先が
蘭ちゃんの方にも…


｢あんたもあんたよ、
何悠長にカウンター陣取って
あむぴと楽しそうに話してる訳？｣

蘭｢え…、その…｣


無理矢理だろー…
理由無理矢理だろそれ…
ほらぁ、コナン君怒ってんじゃん。
新一君出ちゃってんじゃんバレたらどうする。

幸いにも他にお客さんが居なかったのが救いだが
マジでどう収集つけるのこれ…


安｢まぁまぁ、少し落ち着いて下さい…｣

｢あむぴは"私達"のあむぴだよねぇ〜？｣

安｢え！？いやぁ…｣

｢はぁ！？まさか律さんと
付き合ってるとか言わねえよなっ！？｣

｢あんた変な事言わないでくれる！？
こんなおばさんとあむぴが
付き合ってる訳ないじゃん！！
どうせ片思いでモーションかけてるだけでしょ？｣

｢うわぁ、痛いんですけど〜！！｣

｢モーションかけてるのはそっちの
イケメン利用した性悪男の方だろっ！？
律さんの事悪く言うんじゃねぇ！！｣

｢そうだそうだっ！！｣


……おばさん。
三十路って…辛いなぁ…ははっ…
ギリお姉さんじゃダメっすかねぇ…ぐすっ

つか何、私そんな風に見られてんの？
むしろただの仲の良い仕事仲間っすよ？
なんて一人疑問に思って考えてたら
コナン君が黙って首を横に振ってくれた。
良かった、分かってくれてたよこの子天才。


｢どうなんだよ！！違えよなっ！？｣

｢あむぴどうなの！？
違うよね！？ちゃんと言ってよ！！｣


否定してもこの状態が何日も続く…
だからといって肯定するのも…
曖昧にするのがいいのかなぁ？
安室君に視線をやれば小さく頷かれる。

そして私達は唇に人差し指を当てこう言った。


『｢秘密、です。｣』


勿論、ゴッテゴテの笑顔で。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す