【名探偵コナン】ポアロマスターの代理です。4

82.持ちつ持たれつ ページ46

コナンside.


海面を見つめやがて顔を出した二人を確認し
あの後直ぐに来た警察に犯人達を任せてから
急いで二人の元へ灰原と走った。

少し離れた崖下の狭い浜辺、
遠目から見えた律さんの頭からは
大量とまでは言わないが血が流れている。


コ｢律さん…っ！！｣

『二人共….、警察来た？』

哀｢今はそうじゃないでしょ！！！｣


突然声を荒らげた灰原に
律さんと昴さんは吃驚している。


哀｢貴女ねぇ…っ、何考えてるの！？｣

コ｢違う、違うんだ灰原…｣


俺の制止に耳を傾ける昴さんと灰原。


コ｢俺が蹴ったボールが跳ね返って
男と対峙してた律さん達の方に…
それに当たった衝撃で男が落ちそうになったのを
律さんが庇って…｣

哀｢…だったらそもそもこの事に
巻き込んでしまったのは私で…っ｣

『コナン君、哀ちゃん…おいで。』


灰原と共に昴さんに支えられている
律さんの元へと近寄る。
すると優しく微笑んで


『コナン君が居なかったら
私は後ろから撃たれてたし、
哀ちゃんも罪悪感を感じる事ないんだよ？
あの子達を庇って一人で前に出たんだ、
怖かったよね…』


そう言って俺達の頭を
力無い手で撫でてくれた。


哀｢…っ、律っ！！｣

『おっふ…っ、濡れちゃうよっ！？』

哀｢…バカっ！そんなのどうでもいい！
貴女が死んでしまうんじゃないかって…
そっちの方が怖かったわよっ！！｣


勢い良く律さんに抱き着く灰原。
思わず彼女を呼び捨てたのは心から心配した
本音の叫びだったのかもしれない。

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