【ときメモGS1】手繋ぐの恥ずかしくないもん【氷室零一】

恥ずかしくない！〜48〜 ページ48

氷室「姫条、君ももう高校生なのだから補習くらいしっかり受けてもらわないと困る」

姫条「うぅ〜……。」

A「ひ、氷室先生…やっぱり私同行しちゃダメですか…？」

氷室「却下だ、先程言ったばかりだろう？あまり生徒を甘やかすような真似は……」

A「あくまで補助ってことで、ね！？補助ってことで！今日の授業みたいに、補助ってことで！お願いします！」

氷室「き、君からそう来るとは…些か想定外だな…。」



思いの外私の勢いがあり過ぎたのか、さすがの氷室先生もどこかたじろいでいるようだった。でも、なんか姫条くんを放っておけないって言うか…！



私も姫条くんくらいの年の時に同じようなことがあった。授業が嫌で学校をサボっていたことがバレて、数学の先生に怒られて。補習に参加しろと言われた。それも、まさに氷室先生のような超厳しい先生に。



当然それを拒否した私だが、その時現れた私の友達が「この間の小テストの成績が悪かったから」と言って一緒に受けてくれたのだ。



実際その時の友達の小テストの点数は全然悪くなかったのに、態々そう言って受けずとも良い補習を受けてくれた。後で「やっぱ1人で補習受けるとか気まずいにも程があるじゃん？」と笑ってくれた。



その時の経験を思い出し、目の前の姫条くんとかつての自分を重ね合わせてしまった私は、兎に角姫条くんを放っておけなかった！



A「お、お願いします氷室先生！今日だけでも！」

姫条「センセー…。」



暫くの沈黙が流れると、溜め息をついた氷室先生が言った。



氷室「……………分かった」

A「え、い、良いんですか！？」

氷室「そこまで言うのならば良いだろう、君の同席を許可する。ただし今回だけだからな」

A「や、やった…！ありがとうございます氷室先生！」

氷室「全く…何故君がそこまで真剣になっているんだ…。」

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