【鬼滅の刃】死なせてくれよ

7 ページ7

そして次の日。家で寝ていた私は、突如感じた痛みにハッと目を覚ました。朝日で体が焼けて、溶け始めているではないか。



慌てて跳ね起き、朝日が当たらない所に逃げ込む。そうだった、私は今鬼なのであった。



人間だった頃の動きが習慣化しているからついいつもと同じように寝てしまった。危うく体が全部無くなってしまうところだった。



ふう、と一安心して胸を撫で下ろしていると、向こうの方から玄関扉を叩く音が聞こえて来た。



煉獄「A！！いるだろうか！！」

A「！！」



なんと煉獄さんがやって来てしまった。困った、こんな所見られたら説明がつかない。何とかして私の腕が修復するまで時間稼ぎをしなければ。



取り敢えず「今の今まで寝ていて、煉獄さんの声で目覚めた」と言う設定にしておこう。早く治れと思いつつも「は、ふぁ〜い…。」と如何にも寝ぼけている様な声を出した。



玄関扉付近に来て漸く体が治ったので、躊躇いなく扉を開けた。そこには、隊服姿の煉獄さんが。相変わらず今日も元気そうだ。



煉獄「朝からすまない！！君に頼みたいことがあってな！！」

A「頼みたいこと…？取り敢えず上がって」

煉獄「うむ、失礼する！！



寝起きでこの大声はかなり耳に来るものがあるなと思ってはいたが、彼の元気そうな声が聞こえて何となく安心している自分がいた。



服を適当に着替えて、髪の毛を簡単に整えた私は、煉獄さんにお茶を出して話を始めることにした。



A「で、頼み事って言うのは…？」

8→←6

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す