【鬼滅の刃】死なせてくれよ

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当然そう聞かれることは分かっていた。だけど、私の中でそれらしい言い訳は浮かばなかった。なんとか絞り出さなければ…。



A「……いや…鬼と闘った後から記憶が無かったから、血鬼術か何かかなと思、って…。」

胡蝶「そうだったんですか？では念のため今から検査をしましょう」

A「分かった…ありがとう」



これで確実に私が鬼であることがバレるだろう。絶対質問攻めに合う。何て言ったら良いのだろう。顔を合わせて話せる自信が無い。



だけど、あくまで私は柱なんだ。いつまでも隠すのは良く無いと思った。仲間からいくら罵倒されたって構わない。覚悟は出来ている。



そして、結構すぐに検査は終わった。検査とは言っても、やったことと言えば採血くらいだった。上手いこと日陰に立って日差しを避けていると、しのぶちゃんが入って来た。



ああ、今から彼女の口から辛口な罵倒の言葉が……



胡蝶「特に異常はありませんでした」

A「え、え…？」

胡蝶「今申し上げた通り、Aさんの体には何も異常はありませんでしたよ？良かったですね」

A「あ、そ、そうなんだ、へぇ〜…よ、良かった！アハハ」



可笑しい。私の血液から確実に鬼の血が出て来ているだろうに。しかも私は無惨に直接血を流し込まれたのだから、尚更可笑しい。



もしや気付いているから気を遣っているのか。やはりそうなのか。



A「…一応聞くけど…何か隠してたりって…」

胡蝶「私が嘘を言っていると言いたいんですか？」

A「何でもないですすみませんでした」



真っ黒な笑顔を浮かべたしのぶちゃんに恐怖した私は早口でそう謝ってそそくさと部屋を出た。困ったことになってしまったな…。

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