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どんな活動でも、現場でも、Aを見てればそれが嫌でも分かる。そんなひたむきな姿にいつしか心を奪われて、そうしてAペンになった。この人を推すにあたって、私の全人生を捧げたっていいって思えるほど最高のアイドルなんだよ！
｢Aがメンバーの誰かと恋愛に現を抜かすような、迷惑をかけるような子じゃないってそんなの見てればすぐ分かるし、ファンなら尚更でしょ！なんで未だにそんなに酷いアンチできるわけ！？こういうことあんまり言いたくないけど本当に一気に新規が増えたから、最近変なアンチが目立ってきてるし！｣
｢分かる。他メンのリアコとかね〜。やっと落ち着いてきたと思ったのに｣
｢悔しいよお……｣
楽しく現場の感想共有をしていたのに、いつの間にか愚痴みたいになってしまった。リノペンが空気を変えようとしてくれたのか、そうそう！と大きな声を出した。
｢銀テめっちゃ取れたけどいる？｣
｢え！いるいる！風船は優しいステイと警備がスタンド側にたくさん送ってくれたからゲットできたけど銀テは飛んでこなかったから！｣
｢まさか東京で文字入り銀テと風船出してくるなんてね。絶対今頃プチ荒れしてるって｣
そんな話をしていると、たまたまスマホを眺めていたチャンビンペンが、｢あっ、ちょっと｣なんて私の名前を呼ぶ。
｢A、ストーリー上がってるよ｣
｢うそ！私通知オンにしてるのにいっつも来ないんだけどなんで！？｣
｢……ちょっとみんな！今すぐ見て！｣
突然大騒ぎし始めたチャンビンペンにとにかく急かされ、私たちは各々インスタを開き、一番左側に表示されたAのアイコンをタップする。
｢は、待って｣
この場にいる4人全員がピタリと動かなくなった。かと思えば次の瞬間には全員が顔を見合せて、口元を手で覆いながら震え出す。
2つ目のストーリーに載せられていた写真がまさかの年長者4人のセルカだったのだ。ヘアメイク中にAが鏡越しにセルカを撮ろうとしたら絶対3人が入ってきたやつ！こんなことある！？
｢ほんとAってチャレドル……｣
｢どう考えてもうちらのための写真じゃん。絶対忖度。匂わせやめろ｣
｢これで酒あと10杯はいけるわ｣
｢今日は宴だよ、飲もう｣
なんか涙出てきた。A最高。オタク最高。これからもずっと輝かせるからね！そう心に誓ってもう一度ジョッキをもって乾杯の音頭をとった。よし、とりあえずAでTwitter検索かけよ……。
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作者名：ゼロ | 作成日時：2023年10月20日 22時
