彷徨う先に (ページ7)

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サバイバルのちょっと前の話ページ7

Jeongin

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チャニヒョンがメンバーを選び作ったグループと、事務所の偉い人達が集めた女子練習生のグループのどちらかがデビューできる企画が始まる。

なんとも光栄なことに、僕は少し前にチャニヒョン直々にお誘いを受けた。練習量が圧倒的に足りなかった僕に付きっきりで教えてくれたり、よく気にかけてくれたり、チャニヒョンのことをすごく尊敬していたから誘われた時本当に嬉しかった。

そしてもう1人、圧倒的に目を引く人が同じグループにいた。Aヌナだ。

この人もよく僕の面倒を見てくれていたし、歌もラップもダンスも(ダンスは本人が苦手だと言っていたけれど)本当に上手くて、こんな人でもオーディションで落ちてしまうのだから、僕なんて一生デビュー出来ないんじゃないかって思うくらいだった。

集められたメンバーを見て女の人がヌナだけであることに少々疑問を感じたものの、一緒に練習してきたヒョンたちも何人かいて安心する。

僕達はどういう括りになるんだろう。男女混合グループ？ヌナ1人だけど……ヌナはなんで女子練習生の方に行かなかったんだろう。チャニヒョンがいるから？

イレギュラーすぎて色々考えたけれど、やっぱり最後にはヌナと一緒にデビューできるかもしれないという事実が嬉しくて話しかけた。

｢Aヌナと一緒にデビュー出来るかもしれないなんて全く想像もしてなかったから、僕本当に嬉しいです。頑張ります｣

｢私も、ジョンインとこうしてグループ組めるなんて思ってなかったよ。頑張ろうね｣

その時、ヌナが本心どう思っていたのかは分からないけれど、Aヌナのパフォーマンスも、綺麗な長い髪も思わず見とれてしまうほどの顔立ちと表情もこれから近くでずっと見れることが嬉しかった。

ショーケース本番までヌナとヒョンたちと一生懸命練習した。今までの練習も大変だったけれど、グループで練習をするのはこれまたかなり大変で、ヒョンたちに怒られることは多かった。

その時にメンタル等のケアをしてくれるのはいつもヌナで、僕はいつの間にかヌナのことを本当の姉のように慕っていた。

そんな大好きなAヌナが、ショーケース本番数日前にとある事件を起こす。