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｢写真集？それ凄くいい考えだね。今度スタッフの人と相談してみよう｣
何となくで言ってみた案が結構Aヌナに刺さったのか、目を輝かせてスマホのメモに内容を打ちこんでいる。
ただ、それをグッズ化するにあたって自分の写真も他のメンバーと同じくらい必要になるということはヌナの頭の中にあるだろうか……？後で言わなきゃかな。
｢なーに盛りあがってんの｣
｢休憩中？｣
そろそろインスタ更新してもいい頃だなとヌナはカメラロールから今回放出する写真を選び始めた。そしてここで汗だくの2人のヒョンが登場。全員真っ黒だしかなり空間がむさ苦しくなってきた。
｢今インスタの写真選んでたの｣
｢ああいつものやつね！カメラロール大放出会！｣
｢あれ俺たちが少ないって嘆いてるステイも結構いるらしいけど。よくAに伝えてくれって言ってくるステイいるよ｣
｢そ、そうなの？確かに……｣
Aヌナは弟たちが撮ったものをこうして公開しているから、ヒョンラインである俺たちの写真はそこまで多くなく、割と偏りがある。確かに弟たちのファンは喜ぶけど俺たちのファンは寂しいかも。
｢分かった。じゃあ私もこれからみんなの写真たくさん撮る｣
｢遂にA本人が動くの？お前はセルカを上げなよ〜｣
｢最近は頻度高くしてるつもりだけど……？｣
｢ここにヌナよりセルカあげないヒョンがいるから大丈夫だよ｣
｢そ、そんな目でみないで！｣
｢じゃあ手始めにみんな並んで、筋肉自慢でもして｣
カメラを起動したヌナが俺たちを並ばせようと空気を搔くように手を動かしている。
｢ヌナ、ヌナ待って、ほんとうにこれでいいの？｣
｢写真の撮り方とかよく分からないの……｣
｢とりあえず鏡越しで撮るとか、色々テクニック教えるから！｣
鏡張りの壁を指さすと、なるほどとヌナがそちらを向いてカメラを構える。チャニヒョンはヌナが主体で撮る珍しさからか笑顔で映り込んできて、リノヒョンもやれやれといった様子で適当にピースサインを上に掲げた。
｢すごい、インスタを使いこなしてる人みたいな写真が撮れた｣
｢映ってるの4分の3が筋肉人間たちだけどね｣
｢次セルカも撮らせてね｣
これならいける、と長い腕を高くあげて4人が入り込むように画角を合わせるヌナ。とにかく密度がすごい。暑い。
何枚か撮って満足したヌナは、インスタに投稿する画像を選ぶ作業の続きを始めたようだ。さぁ今回のステイの反応も楽しみだな。
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作者名：ゼロ | 作成日時：2023年3月10日 22時
