Vermouth ページ9
『んー…』
ん?
気が付いたら私も寝てしまっていた。
はっと気が付いて零の方を見る。
が、
まだ体は小さいままだった。
『…ま、そうだよね。新一は一週間かかったって言ってたし…』
零「ん〜…あれ?」
零が起きた。
『あ、ごめん起こしちゃった?』
零「ううん… …! まだ戻ってない!」
零は自分の手を見て言った。
『うん。もう少しかかるかも。』
零「そっか!」
『…あ。もうこんな時間…』
時計を見ると、もう15時近かった。
『お昼食べてないもんね、おなかすいたでしょ、零』
零「うん!」
『じゃあどこか食べに――――』
プルルルル…
『?』
電話だ。
『…もしもし?』
非通知だから、誰かわからない。
「Aさん…!!今どこにいますか!?今すぐ来てください…!」
『っか、風見?何があったの』
風「いま…今ベルモットを見つけました…!!」
ベルモット…!
組織の残党だ。
『わかった。すぐ行く。今どこ?』
風「A倉庫です…あ、相手は銃を所持…っ…」
『風見?どこか撃たれたの?』
風「は、はい…私は大丈夫ですから、とにかく・・・・」
『っ…零、留守番してられる?』
零「どこにいくの?…僕も行く!」
零はまっすぐに私を見つめた。
こりゃ、どうにもなんない顔だな…
『はあ…わかった。でも着いたらすぐに風見…眼鏡の人のところにいるのよ?』
零「わかった!」
『よし。じゃ、行こう』
私は念のため防弾ジャケットを着て、銃はもちろんのこと、念のため赤井さんにも連絡をいれた。
『(零が…いればなあ…)』
少し不安はあるが、小さくなった零を乗せバイクを走らせた。
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作者名:紅緒 | 作成日時:2020年11月5日 17時