好きというには重すぎる【降谷零】

Time.056 ページ6

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殺人事件の被害者─畠山翔(はたけやまかける)は結論から言うと組織と無縁だった

少なくとも僕が調べた限りでは、だけど

しかし畠山を殺したのが組織の人間という可能性は高い

あそこまで証拠を残さず正確な射撃を出来る人なんてそうそう居ない

個人的なやり取りが何かあったのだろうか…そうならば僕はこれ以上何も出来ない

それが誰かを特定するには組織の全体にに探りを入れていかなきゃいけないから


「安室さん何徹目なの？」

「やだなあコナンくん 僕はちゃんと寝てるよ」

「じゃあ何か悩み事？」

「まあ…期間限定の新作メニューをどうしようかと思ってね
って、僕そんなに酷い顔してるかい？」

「死神みたいな顔してるよ」


カウンターでアイスコーヒーを飲んでいる彼はジト目で僕を見ている

死神って…隈は隠したしポーカーフェイスが仕事しないほど疲れている自覚はないんだが…

…一応三徹でポアロ来るのはもうやめるか


「…そうだ安室さん 今僕以外に誰もいないから言うけど…この間、ベルモットにそっくりな女の人に会ったんだ
顔は全く似てなかったけど…髪型とか目の色とか、雰囲気がそっくりで けど変装では無さそうだった
組織にそんな感じの人、いる？」


ベルモットったら…ブロンド髪にミントグリーンの瞳か？

流石にそんな人が組織にいたらベルもなにか話題に出すと思うんだが…聞いたことないな…

…そういえば彼奴の目の色 ミントグリーンだったような

でも青だった気もするし…よく思いだせない

悔しいことに写真が1枚もないし、容姿に関する記憶はだいぶ薄れている

見ればわかるだろうけど…本当にそうだったかは曖昧だ


「いや、知らないな 噂も聞いてない」

「そっか…ボクの考えすぎかな」


彼の言うとおり僕も考えすぎかもしれない

だってそんな…まさかな

ベルモットにそっくりなんて…信じたくない

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