好きというには重すぎる【降谷零】

Time.099 ページ49

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「警察庁警備局警備企画課…通称ゼロ所属の降谷零警部 ご機嫌はいかがー？」

「…誰のことですか？」



日付の変わる直前、リリーはウイスキーを3本持って部屋へ帰ってきた

…僕の本名と共に

遅いと思ったら僕のことを調べていたのか？

でも何故今…何かしただろうか…

ちょっと前なら複雑ながらも喜んでいただろう

だが今は喜んでる場合じゃない

僕はNOCで彼女は敵 殺されたっておかしくない



「前にコナンくんからちょっとだけヒント貰ったの
透明で何も無い…あだ名として合うのはゼロかなあって
前に公安からのNOCも居たみたいだから気になって調べたらビンゴよ」

「…僕をどうするんです ジンに差し出しますか？それともここで殺しますか？」



彼女の言うNOCはきっと景光の事だ

じゃあ僕がバーボンだということも最初から知っていたんだろう



「組織から命令が来ない限り殺さないわよ
だって私からしたら貴方がNOCだとか関係ないもの ハムサンド食べたいし」

「…本気で言っているのか？僕はいずれ君を殺すかもしれないんだぞ」

「その時は大人しく死ぬだけ
記憶のない私に生に執着する理由なんてないわよ」

「…じゃあ もしも僕が」



NOCの僕に少しでも情があるのなら

今からする馬鹿なお願いを

…どうか受け入れてくれないか



「警察学校の同期で 同じ班で共に学んだ友人で
7年前、貴方が居なくなってからずっと探していたと言ったら

─僕の協力者になって、生きてくれたり…しないだろうか？」



過去の記憶がないのなら僕が全て教えるから

どんな方法を使っても必ず戻してみせるから

もう僕を 独りにしないでくれ…！


そんな思いも虚しく、リリーはつまらなさそうにため息をついた



「…嫌よ 警察の協力者なんてそんな疲れそうなもの
それに7年前の私は自分でも知らない他人なのよ そんなこと言われたって…困るし 諦めてちょうだい」



…わかってた 今の彼女は僕の知ってるAAじゃないことくらい

それでもほんの少し、期待してしまったんだ

だって君が 僕を殺さないと言ってくれたから

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