好きというには重すぎる【降谷零】

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「…安室さん、なんかいつもよりテンション高い？」

「少しいいことがあってね …はい、アイスコーヒー」


おかしい

声も姿も安室さんだけど何処か違和感を感じる

何が…何が変なんだ？


「そうそうコナンくん、前に話した僕のあだ名の話覚えてるかい？
由来をなんて説明したか忘れちゃって…」

「…透明だから何も無い みたいな感じじゃなかった？」

「よく覚えてたね…ありがとう 助かったよ」


…わからないけど この人は安室さんじゃない！

思わず答えちゃったけど…ゼロというあだ名自体は喋ってないからセーフか？

でももしこの人がベルモットの変装だったりしたら勘づかれそうな─

…でも昨日のネットニュース、クリス・ヴィンヤードがロンドンにいるみたいな記事があった気がする

じゃあこの人は誰だ？他に変装ができる人…駄目だキッドしか思いつかない


「浦瀬さん今日は来ないのかな…いつもならもうとっくに来てる時間なんだが」

「バイトの時間ズレたんじゃない？それか大学とか…」

「そうだといいけど…急に音信不通になった前例があるから心配だな
あ…すみません梓さん ちょっと電話でてきますね」

「はーい！」


…安室さんのスマホって カバー着いてたっけ

あれ、でも浦瀬さんのスマホカバーはあんな色だったような気がする

まさかあの人…浦瀬さん？

でもなんで安室さんに変装しているんだ？それもこんな完璧に！


「梓さん、本当に申し訳ないんですけど急用が入ってしまって…マスターに今日のバイト代は要らないと伝えておいてくれませんか？」

「またですかあ？そろそろクビになっちゃいますよー」


まずい、帰られる前に確認しないと！

慌てて会計をしてポアロを飛び出す

あとを追いかけると、その人はそばの駐車場に止まっていたバイクに跨っていた

やっぱり、安室さんじゃなかった！


「ま、待って！」


スケボーは探偵事務所に置いてある

取りに行ってたら見失ってしまう…！

しかし走って追いかけても追いつくはずがない

…あの人が本当に浦瀬さんなら 彼女は一体何者なんだ

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