Believer zero

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しばらくソワソワして、あちこちを行ったり来たりしては望に苦笑いされていた。



しげたちにすれば日常的なことなのかもしれないそれは、あたしからするとそりゃあもう一大事で。



落ち着いてなんていられない。



小「じっとしてくださいよー笑」


「無理だ！」


小「重岡さん強いから大丈夫ですって笑 Black tear自体トップに近いとこおるんで」


「その、Black tearっていうのは何、チーム名みたいなもんなの？」



直訳すると黒い涙。
そういえば望はpink tearからきたとかなんとか…
桃の涙、？



小「そうっす、Black tearがトップで他にred,orenge,yellow,green,blue,puple,pink,whiteがあります」



他に八色も…



そんなとこの高い位置にしげはいるんだ…



まあまあ大きいチームなんだってことを知った時、望の携帯が鳴った。



ちらりと見えた相手は、中間先輩。



小「ちょっと待ってて下さいね、もしもし小瀧っす」



電話越しに微かに聞こえてくる低い声では何を言ってるのか聞き取れなくて、相槌をうつだけの望の表情を見ても何も分からない。



少し忘れていた緊張が戻ってきた。
ほぐれていたはずの恐怖も共に。



さっきまでとは打って変わって望が携帯を耳に当てる姿をじっと眺めていると、ふと目が合いニコッと笑った。



小「はい。今から行きます」



通話終了の音。
ズンズン正面に来る望はあたしにヘルメットをそっと被せた。



小「全員かすり傷程度で、ボコボコにしてやったと」


「………はは、笑」


小「行きましょか。皆着いてるそうなんで」


「運転よろしく」



良かった。
無事だった。

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