Believer zero

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昼間からエンジン音を吹かせて走る暴走族はあまりおらず、しかも学生だから周囲からの目がすごく痛い。



運転手は皆怪訝そうな顔をしてメンバーの誰かと目が合えば慌てて逸らしていた。



そういえば今日は…普通に学校をサボってしまっている。



「どこ行くの？」


小「知りません笑」


「ついてってるだけ？」


小「そうっすね〜」



なんとも能天気な雰囲気に呑まれ、バンバン過ぎ去っていく景色をボーッと見つめていた。
まさかあたしがこうしている日々なんて、どう転がっても想像出来なかった。



高校と同時に暴走族に入ったしげとは距離が出来て、縮まったと思えば今度は想い人を知ってしまい。



幼馴染みというのは一番近いはずなのに、今はとても遠かった。
先頭にいる背中すら見えない。



あんなに遠くなっちゃってさー…
あたしじゃない人見ててさー…



しげと近くにいれると思ったから。



ここに来たのに、



こんなことなら嫌でもしげの家で暮らせば良かったのかな。
そしたら苦しくならなかったのかな。



そしたら…あの後ろに乗れたのかな。



あたしの、特等席。

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