Believer zero

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見たことないような繁華街まで走って、息が持たないと気づいたのはいつだろう。



それくらい走り抜けた。
きっとボルトにも負けないくらい。
それでもあの感触が消えなくて。



男に触られるのはあんなにも嫌悪を感じるものだったか。
しげとふざけあう時と全然違った。



気持ち悪い、気持ち悪い……



「おじょーちゃんこんな時間に何してんの？」



見るともう少しでぶつかりそうな距離に三人の男がいた。
ずっとうつ向いてたから分からなかった。
というかこいつらも目的は同じだろうな。



ガキなんて捕まえてないで、年相応の彼女つくればいいものを。



「あたしお金に困ってないんでそういうの大丈夫です」


「ちょーいちょい、なんも言ってねーよ？笑」



そう言いながら手はしっかりあたしの首もとを掴んでる。



「ここ、はだけさせちゃって誘ってるとしか思えねー笑」



胸元を指される。
出てきたままで、直さなかったから。



「俺ら暇だからちょっと遊んでよ」



腕を引っ張られた時、男が飛んだ。
漫画みたいに見事に飛んでいった。



「…って、誰だよてめぇ！！」


小「…Black tearの小瀧でーす」



後ろからふんわり来た温もり。
…嫌悪は感じない。



小「ごめんな待たせてもうて、怖い思いさしたな？」



さっきとは違うタメ口と優しい口調に安心感を覚える。
腰に回ってる腕の力も強くなって。



小「お前らはよどっか行けよ。人の女惑わせやがって」



望が睨みをきかせると、その大きい瞳の威力にやられたのか散り散りになって去ってった。

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