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脱走15 ページ15

部屋に戻ろうとすると、紺炉さんが慌てて詰所に戻ってきた所だった。

私の格好を見て驚き、誰にやられたとたずねた。

紅丸だと答えれば、また驚いて、後で叱っておくからと言ってくれた。


部屋で着替えをするために上着を脱ぐと、肩と腕の当たりが真っ赤に腫れていた。

変な叩きつけられ方だったからな。

思い返してみると、悲しさよりも、今度は腹立たしさが湧いてきた。

紅はなんて自分勝手なヤツなんだろう。

昔はあんなじゃなかったのに。

最近、特に酷くなった。

この際、徹底的に反抗してやろう。

私はタンスの奥の方にしまっておいた服を取り出した。

甘いな、紅。

あと2着、外の服があるのだ。

さっきとは色違いの、黒いパーカーとショートパンツをはいた。

髪の毛は、そうだな。

紅丸がくれた簪は、一切付けないことにしよう。

髪は紐で縛っておく。

これからは紅なんか、無視だ無視。

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作者名:ウィンぷす | 作成日時:2019年9月30日 21時

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