・続き ページ21
髭切によって鬼丸國綱は文豪ストレイドッグスの世界へと飛ばされる。
雪が降る路地裏に壁へ凭れるようにして意識を失っているボロボロの鬼丸國綱を発見したのは福沢諭吉。
「なんて酷い…！おい、生きているか？目を開けろ」
「…、」
福沢は自分の呼びかけにピクリと揺れた瞼を見逃すことなくその細く痩せ細った身体を優しく抱き上げ、自分の家に連れていく。
その身体に刻まれた痛々しい傷を丁寧に手当てし、意識を失ってもなお大事に抱えていた太刀を手入れする。
「(…これは、かなりの名物のようだが…なぜこのような少女が…？)」
普通に見れば、少女が太刀を持つなどおかしいことだ。
だが、不思議とこの少女にはこの太刀があることが普通に思えてしまう。
相反する感覚に福沢は眉をひそめた。
――数日後、鬼丸は目を覚ます。
「……折れて、ない…？」
「目を覚ましたか」
「！！」
突然の声に鬼丸はバッと布団から飛び出し、声の主から距離を取る。
本体は…！？本体はどこだ！？まさか、この人間が…！
「落ち着け。…傷が開くぞ」
「……」
傷、と聞いて鬼丸は身体にある違和感に気づいた。
身体に何かが巻かれている…？
鬼丸は着流しの合わせを開いて確認しようとして――福沢に止められた。
「女性が男の前で合わせを開くな！」
「、…」
「…数日前、雪の降る晩に路地裏で気を失っていた。覚えていないのか」
鬼丸の前に膝をつき目を合わせて問いかけてくる福沢。
鬼丸の脳裏に、最後の記憶がよみがえる。
自分は戦場にいた。源氏の棟梁・髭切の太刀を手にして、そのまま倒れたのだ。
ここはどこだ。髭切殿はどうなった。どうして私は、折れていないのだ。
「……落ち着いて、何があったのか話してくれないか」
鬼丸は支離滅裂になりながらも覚えている限りのことを福沢に言う。
福沢は遮ることなく、静かに最後まで聞いた。
「…では、これはお前自身ということだな」
差し出された太刀に鬼丸は首を傾げる。
「どうした。これは他ならぬお前本体だろう、持っていた方が安心するのではないか」
「…」
鬼丸は恐る恐る福沢から太刀を受け取り、大事そうに抱えた。
――暖かい温もりが、残ってる。
それは鬼丸が久しく感じたことがなかった、心地よい温もり――刀を大切にする者の温もりであった。
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ユカ・フォルティア(プロフ) - はい、大丈夫です。こちらこそ、忙しいのに、答えてくださり、ありがとうございます。無理しないでください (2018年3月11日 11時) (
レス) id: 4012e6ec36 (このIDを非表示/違反報告)
柚子ポン酢(プロフ) - ユカ・フォルティアさん» リスエストありがとうございます！ネタが浮かび次第、投稿しますね！おそらく、大和＋官兵衛＆長谷部になってしまうと思いますがよろしいでしょうか？ (2018年3月10日 21時) (レス) id: ef6e283f53 (このIDを非表示/違反報告)
ユカ・フォルティア(プロフ) - こんにちは、あともう一個討鬼伝と刀剣乱舞、お願いしてもいいでしょうか？討鬼伝から大和、戦国無双から、黒田官兵衛、刀剣乱舞からへし切長谷部でお願いします。これからも、がんばってください。応援してます。 (2018年3月9日 13時) (レス) id: 375b0a6911 (このIDを非表示/違反報告)
ユカ・フォルティア(プロフ) - ありがとうございます！すごく良かったです。そっか、秋水さんは知っているんですね。 (2017年12月20日 8時) (レス) id: 4012e6ec36 (このIDを非表示/違反報告)
柚子ポン酢(プロフ) - 杙さん» コメントありがとうございます！もちろん賢王との絡みは書く予定です。FGOを始めたのはつい最近で、色々捏造が入りそうですがそれでもよければ末永くお付き合い下さい^_^ (2017年12月19日 21時) (レス) id: ef6e283f53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚子ポン酢 | 作成日時：2017年4月28日 21時
