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リク×♦いない、いない 相川始 ページ5

リクエストありがとうございました
−−−−−

あの日、始は死んだ。


私の命と引き換えに心を失った。

今脈打つこの心臓は誰のための物なのだろう。



前が見えないほどの豪雨に見舞われた八月、その事件が起きる。

「A…話がある。」

そう言われて二人でソファに座った。知り合って五年ほどしただろうか、人とアンデッドの垣根を越えてこれほどの仲になった。この絆を裂くことなどできないと思っていたのに。

「俺は人間にはなれない。……だから、別れてくれ。」

『……はっ?』

ずっと一緒に居ようと言ったのは始なのに、好きだと伝えてくれたのに、どうして?…どうして?

『嫌だ。』

「……。」

雨の音がますます激しくなる。ザバザバとバケツをひっくり返したかのような雨と、光っては耳をつんざくような雷が、心の荒れ様を表していた。

『始が人じゃない?…そんなの関係ないよ、私には、始しか居ないのに。』

私は傘も持たずに家を飛び出した。どうせ傘を差しても濡れるだけ。なんでもいい、表しようのない感情をどうにかしたくて仕方なかった。

「A!」

後ろから名前を呼ぶ声が聞こえるも、ひたすら走り続けた。痛いほど体を打つ雨に逆らいながら。町は昼間だというのに暗く、コンビニの明かりが霞んで見えるだけだ。

「A!」

その時、急に目の前に眩しい光が現れ、体が意に反して突き飛ばされた。そして胸の中の大切な物が落ちて割れてしまった感覚が走る。

あぁ……どうして?

『は……じ、め…?』

頭では理解ができた。車に轢かれそうになった私を始が突き飛ばしたんだと。でもどうして、なんで、なんで。

「A……。人は、死んで、しまう…から。」

嫌なほど車のヘッドライトに照らされて緑色の血が目に入ってくる。

「大丈夫ですか!っ…どうしよう、ああ…。」

車のドライバーが慌てた様子でやってきて、私はとっさの判断で逃げてと言ってしまった。緑色の血や不死の生物であること、その全てを隠したかった。きっと始が別れを切り出したのも、こういうところが原因だろうと後から思った。

『今、橘さん呼ぶから…私を、助けてくれたの、なんで。』

泣きながら彼の背を抱きしめる。自身も倒れた拍子に手を擦りむいて、その赤と緑が混ざって濁っていった。

「…愛し、テ、る。」

その一言を最後に彼は眠りについた。

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Akira_s2(プロフ) - YUKIさん» 返信遅くなりました💦リクエストありがとうございます。受付ましたが、お知らせもした通り、しばらくお待ち頂くことになるかと思います。ご理解よろしくお願いします😢 (5月3日 0時) (レス) id: 4fceb90968 (このIDを非表示/違反報告)
YUKI(プロフ) - リクエスト失礼します!ルパパトの高尾ノエルさんってできますか?出来たら高尾ノエルで死ネタをお願いしたいです! (4月14日 13時) (レス) id: 5825403805 (このIDを非表示/違反報告)
Akira_s2(プロフ) - スピカブラックさん» リクエストありがとうございます!更新まで暫くお待ちください☺️ (4月13日 20時) (レス) id: 4fceb90968 (このIDを非表示/違反報告)
Akira_s2(プロフ) - 恐ろしの竜さん» すみません!ありがとうございます😿 (4月13日 20時) (レス) id: 4fceb90968 (このIDを非表示/違反報告)
恐ろしの竜 - 書き込み失礼致します。小説内で「ドゴルド」が「ドゴルドン」に、「デーボス軍」が「デイボス軍」になっています...💦💦そこだけ気になったので訂正して頂けると嬉しいです。 (4月13日 12時) (レス) @page19 id: 42ee6c3683 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Akira_s2 | 作成日時:2024年3月17日 22時

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