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ページ18

「あら…空蝉丸。」

足音に気づいた姫がそちらに目をやると、嬉しそうに頬を上げた。

「酒を嗜んでいたら、A姫を目にして…寒くはないでござるか?」

「少し肌寒いのぉ。…だがここを動くのも寂しかったのじゃ。」

二人の会話する距離は縮まらない。手を伸ばしても届かないその距離を、それぞれはどう感じているのだろうか。

「……お体を冷やさないよう、もう部屋へ戻られたらどうでござるか?」

「嫌じゃ。…空蝉丸、少々妾のわがままに付き合ってはくれぬか?」

彼は何のことかと疑問に思いつつも、姫の手招きに呼ばれてすぐ横に腰掛けた。

「…この蝋が消えるまで、妾の傍に居てくれ。」

「そ、それは…。拙者にはできないでござる!」

例え酒に酔った空蝉丸と言えど、肩に頭を傾ける姫がすぐ傍にいる状況には耐えられなかった。がっと肩を掴み、姫の体を元の場所に戻し、自らの着ていた羽織をそっと肩にかけた。

「んふふっ、少々いたずらが過ぎたかの。」

Aはカラコロとひとしきり笑うと、空蝉丸の逸らされた目をじっと見つめた。

「妾はずっと待っておった。昼も夜も、そなたの顔が見たくて仕方ない。」

「な、なぜそこまで拙者を…。」

「……でーぼす軍とやらの戦いに勝ってから教えよう。だから、必ず帰ってくるのじゃぞ。」

姫のその表情は初めて見るものだった。真剣そのもので、冗談など一切ないように思える。

それ以来、空蝉丸は姫と言葉を交わすことは無かった。何度も通りすがりに遠くから見つめるだけで留まってしまう。

そして……あの日を迎えた。ドゴルドの鎧の闇に飲まれ、空蝉丸は四百年の眠りにつく。

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Akira_s2(プロフ) - YUKIさん» 返信遅くなりました💦リクエストありがとうございます。受付ましたが、お知らせもした通り、しばらくお待ち頂くことになるかと思います。ご理解よろしくお願いします😢 (5月3日 0時) (レス) id: 4fceb90968 (このIDを非表示/違反報告)
YUKI(プロフ) - リクエスト失礼します!ルパパトの高尾ノエルさんってできますか?出来たら高尾ノエルで死ネタをお願いしたいです! (4月14日 13時) (レス) id: 5825403805 (このIDを非表示/違反報告)
Akira_s2(プロフ) - スピカブラックさん» リクエストありがとうございます!更新まで暫くお待ちください☺️ (4月13日 20時) (レス) id: 4fceb90968 (このIDを非表示/違反報告)
Akira_s2(プロフ) - 恐ろしの竜さん» すみません!ありがとうございます😿 (4月13日 20時) (レス) id: 4fceb90968 (このIDを非表示/違反報告)
恐ろしの竜 - 書き込み失礼致します。小説内で「ドゴルド」が「ドゴルドン」に、「デーボス軍」が「デイボス軍」になっています...💦💦そこだけ気になったので訂正して頂けると嬉しいです。 (4月13日 12時) (レス) @page19 id: 42ee6c3683 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Akira_s2 | 作成日時:2024年3月17日 22時

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