幻想の短刀の考え ページ3
「――幻だかなんだか知らねぇが、女な上子供が戦場で役に立つのか？」
そう言いだしたのは和泉守兼定であった。
「贋作が…藤四郎の名を名乗るのに恥じというものはないのかい？」
蜂須賀虎徹がそれに続く。
「希少価値が高いだけのお飾りが、戦場の怖さを知る前にさっさとお家に帰りな」
「…はぁ」
散々な侮辱の言葉を浴びせられた十六夜は和泉守を見上げるだけで表情を変えなかった。
「なんだよ、悔しかったら何か言い返してみやがれってんだ」
「はい。それではまず、…――どうでもいいです」
何の抑揚もなく紡がれた言葉に和泉守や蜂須賀だけでなく、止めに入ろうとしていた一期一振や鶴丸国永でさえ動きをとめた。
「どうでも、いい…だと？」
「はい。女とか、子供とか、贋作とか、希少価値とか諸々私にとっては本当にどうでもいいことですな」
それ、全て人間の物差しでしょう。
「人間がどう思おうが、有象無象がなんと言おうが興味ありません」
「…それ、は粟田口にも言えるのかい」
言葉を詰まらせながらも言った蜂須賀に十六夜は首を傾げた。
次の言葉で一期一振は撃沈することになる。
「長らく１人だったもので、今更兄弟と言われても…よくわかりません」
それにもう既に縁(えにし)は切れてます。
――…
「あ、はは…いや、色んな意味でとんでもない刀剣がきたもんだ」
鶴丸は広間の惨状に苦笑を零した。
十六夜に突っかかった和泉守は全く相手にされなかったことに意気消沈し、蜂須賀は自分の誇りをあっさり否定されたことに消沈…そして、
「…まぁ、その、なんだ…元気だせって」
「…」
一期一振は十六夜の最後の言葉に撃沈していて屍のように返事がない。
「(…ある意味太郎太刀よりも現世離れしていて、同田貫や御手杵よりも刀剣としての意識が強い)」
だが、それだけじゃない。
「(…十六夜は俺たちと根本的な何かが違うような気がするんだよな)」
まぁ、それはおいおい解き明かしていくとするか。
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凛音 - 続きがめっちゃ気になります！頑張ってください！ (12月30日 11時) (
レス) @page26 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
凛音 - これで終わりなのが寂しいです。 (9月22日 0時) (レス) @page25 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー大好き！！(プロフ) - 続きがとても気になります！更新頑張ってください！！ (2021年2月9日 19時) (レス) id: 2d39102061 (このIDを非表示/違反報告)
乱 - 咲夜の奴ですね………とても面白いです！更新頑張ってください！ (2021年1月1日 3時) (レス) id: 0830061a27 (このIDを非表示/違反報告)
Qたん - 更新、頑張ってください！！！！！！！！ ( ´∀｀)bｸﾞｯ! (2018年12月17日 0時) (レス) id: 1e4cd3bd39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚子ポン酢 | 作成日時：2015年9月15日 19時
