3 楽園の素敵な巫女 ページ19
割り込んだ声に一同が振り向くと赤の巫女服とスカートを組み合わせたような服を着た黒髪の少女がいた。
「…お久しぶりです、博麗の巫女殿」
「久しぶり、藤。元気そうで何よりだわ」
掴みどころのない雰囲気を纏う少女、“空を飛ぶ程度の能力”を持つ博麗霊夢である。
「これはあなたの差し金で？」
「私は結界を少しいじっただけで、ほとんどはあんたの想像通りよ」
「また守谷か」
十六夜はため息をついた。
「ところで、なぜこちらに？」
「…様子を見てくるように言われたのよ」
紅魔館、白玉楼、永遠亭…その他諸々の勢力から頼まれてね。
「はぁ、…随分心配性ですね」
「いい加減、幻想郷に愛されていることを自覚しなさい。あんたに何かあるだけで祟りを起こそうと思う連中がうじゃうじゃいるんだから」
あんたがきっかけで異変なんて起こったらたまったものじゃないわ。
「…」
「――あ、あの！」
話し込む２人に割り込んだのは審神者であった。
「あなたは、十六夜の知り合いですか？」
「まぁ、そんなところ。藤の主とは腐れ縁だから」
「藤ってのは、藤四郎からきているのか」
「十六夜はこの子の持ち主の名前よ。元は違う名前だったみたいだけど、レミリアたちも藤って呼んでるから私もそう呼んでいるだけ」
「元は違う名前…？それはどういう、」
審神者は十六夜に問いかけるが、
「さぁ、覚えてませんな」
と、十六夜は抑揚なく答えた。
「…あんた、本当に大丈夫なの？無碍には扱われてないようだけど」
「ご心配には及びません」
十六夜がそういうと霊夢は暫く十六夜の目を見据えるとやがてため息をつく。
「…あんたがそういうならいいわ。でも何かあったらすぐに頼りなさい」
咲夜たちには適当に言っておくわ。
そう言って霊夢はさっさと帰って行った。
(いやぁ、凄い子だね…十六夜が鬼と称するのもわかるよ)
(あの霊力は只者ではないぞ…十六夜、あの人間は一体何者だ？)
(現と幻の境界を管理する博麗の巫女殿です。…何かあれば神でも容赦しない鬼巫女ですが)
(巫女がそれでいいのかい…)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 95人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凛音 - 続きがめっちゃ気になります！頑張ってください！ (12月30日 11時) (
レス) @page26 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
凛音 - これで終わりなのが寂しいです。 (9月22日 0時) (レス) @page25 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー大好き！！(プロフ) - 続きがとても気になります！更新頑張ってください！！ (2021年2月9日 19時) (レス) id: 2d39102061 (このIDを非表示/違反報告)
乱 - 咲夜の奴ですね………とても面白いです！更新頑張ってください！ (2021年1月1日 3時) (レス) id: 0830061a27 (このIDを非表示/違反報告)
Qたん - 更新、頑張ってください！！！！！！！！ ( ´∀｀)bｸﾞｯ! (2018年12月17日 0時) (レス) id: 1e4cd3bd39 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柚子ポン酢 | 作成日時：2015年9月15日 19時
