21:赤 ページ21
「おまたせ」
『白布くん!お疲れ様』
「こんな夜遅くまでごめんな」
『ううん!さっきも言ったけど私が勝手に残ってただけだから気にしないで』
「そっか」
.
夜の帰り道をふたりで歩く
この前も一緒に帰ったけど、こんな時間に一緒にいるなんて不思議な感じがした
『白布くん、部活中は普段と全然違うね』
「そう?」
『うん。なんて言うか…なんだろ』
「何それ」
ははっと笑いながらAさんの方を見ると、月に照らされたまんまるな瞳と目が合う
じっと見つめてくるので、思わず俺は目を逸らしてしまった
やばい、照れる
『...あ、わかった!』
「?」
『白布くん、部活の時と表情が違うんだ
なんていうか、ふたりでいるときは優しい表情してる!』
それだ!なんてひとりで納得しているAさん
表情が違うって、部員といる時とAさんといる時とじゃ当たり前に違うだろ
それをひらめいた!といわんばかりに言ってるから思わず笑ってしまう
「そりゃ、好きな子といるんだからそんな表情にもなるだろ」
『え?!好きって…』
「?好きだよ」
『あっ、うん、はい......』
急に声が小さくなったAさんの方をみると、真っ赤な顔して俯いてる
その様子が何だか、可愛いくて嬉しくなった
「ははっ」
『〜!なんで笑うの!』
「だって顔、真っ赤だから」
『白布くんが好きとか言うから、!』
「だって本当のことだし。好きだよ、Aさん」
『やめて!!照れるから!』
「これ以上Aさんの顔が真っ赤になると困るからやめとくね」
『もう!』
.
それから会話が弾み、気づけばすぐに駅に着いてしまった
『送ってくれてありがとう!
白布くんも気をつけて帰ってね』
「今日は遅くまでありがとう」
『うん!
…今日は、白布くんの色々な表情が見れて楽しかった!』
「俺もAさんが顔真っ赤にしてるの見れて楽しかったよ」
『ちょっと!…でも本当に、瀬見先輩の言った通りにになったなあ』
「?」
『あのね、』
Aさんがこちらに向き直し、何かを言いかけては、やめる
ついに何かを言いかけた瞬間、聞きなれたアナウンス音が響く
(ーー2番線に電車が参ります。危ないですから黄色い線の内側にお入りください。)
『えっ!電車もう来ちゃう!行かなきゃ』
「おう、また明日」
『またね!今日はありがとう!』
急いで改札に入っていくAさんを見送る
何を言いかけたんだろう
明日、聞けるといいな
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←20:夜
318人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Sakura(プロフ) - 白布くんかっこよかぁ…(*´д`*)すっごくキュンキュンきます!!たまらないですね!もう今パソコンの前でニヤニヤが止まりません←気持ち悪い 更新ファイトです!!応援してます(*´∀`*)b (2016年12月6日 18時) (レス) id: cf1746ec9f (このIDを非表示/違反報告)
唯(プロフ) - 白布カッコいいですね!ドキドキしちゃいます笑続き楽しみにしてます。 (2016年12月4日 15時) (レス) id: 8e2883a2f8 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 白布んさん» ありがとうございます!そうしますね(´∀`) (2016年12月1日 21時) (レス) id: 82e671190c (このIDを非表示/違反報告)
白布ん - 私的には、甘めの話を増やす方がいいと思います。 (2016年12月1日 16時) (レス) id: 1a773fb6c1 (このIDを非表示/違反報告)
通行人A(プロフ) - これからの展開がすごく気になります!(*≧∀≦*) ゆっくりでいいので更新頑張ってください! (2016年11月26日 10時) (レス) id: 27e363e21d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あお | 作成日時:2016年11月16日 20時