波乱万丈 (ページ28)

今日:106 hit、昨日:52 hit、合計:16,071 hit

28 あの日のことページ28

『勇太〜、おはよ〜』

浦田「お、もう起きたん。まだ寝てたほうがいいんじゃないの？」

『なんか体が軽いのよ』

浦田「熱はかってみ？」

『……あ！下がってる！』

浦田「おー！まあ、でも治りかけが一番危ないから。あんま無理しないように。」

『できる弟でお姉ちゃんは嬉しいです。』

浦田「ポンコツなお姉ちゃんで弟は心配です。」

『まあ、でもやっぱさ、あの時期がなかったら今の私達いないよね』

浦田「そうね。あれはやばかった。」

あれはまだ勇太が大学生だった頃。
私は佐原と組んだばっかりでお互いのこともあまり知れず、うまく行ってなかった頃。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『これは？こっちはどう？』

佐原「なんかそれも嫌や。」

『嫌、嫌ばっかいって。それ以外なんも言えないの？少しは理由とか考えてみたら？これじゃ進まないじゃん。』

佐原「やって、違うもんは違うんだって。もう、面倒。」

『そんなこと言ったって佐原はネタ書かないじゃない！』

こんな喧嘩ばっかだった。
地獄のようなネタ厳選で選ばれたネタを寄席でやって、良くて少しの笑いをいただける毎日。ゼロどころか、ブーイングばかりの日だってあった。
でも、あれは中でも悪質だったな。
あんなことされてる人が今もどこかにいないようにだけ、毎日祈ってる。