波乱万丈 (ページ22)

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22 高比良くんの相談室ページ22

『あのね、それで、ね、今日別れ話に。なるんじゃないかなって思って。それで』

高比良くんが聞き上手なもんだから、どんどんはなしがすすんじゃって恥ずかしいくらいに涙も溢れる。

高比良「ああ、ほら、ハンカチ使ってください。目腫れちゃいますよ。」

ふと、いつの日かの中野くんが高比良くんの姿と重なって、更に泣けてきた。
ごめん、中野くん。

高比良「でもほら、まだ別れ話って決まったわけじゃないですから。本当に別れ話だったら、電話してください。飛んでいきますよ。」

『ありがとう高比良くん。めっちゃ勇気出たかも。』

もうそろそろ、時間になる。
行かなきゃ。

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インターホンを押す手が震えているのがわかる。
顔、見たくないかも。
多分またすぐ泣いちゃう。

京極「入ってください〜。」

この家にまた来れるかななんて考えてまた涙目になる。
泣き虫は程々にしなきゃ。

京極「本題に入りたい…んやけど、、、その目はどうしたん？」

『き、気にしないで、なんでもないから。』

京極「いや、言うてくれるまで本題入りませんよ」

『その…別れ話だろうな〜って、思ったら泣いちゃって…それでその……』

京極「え。本当に…？それはめっちゃごめん。全然別れ話ではないから、安心して。」

完全に信じ込んでいた分、理解するのに時間がかかった。

『別れ話…ではない…？』