波乱万丈 (ページ21)

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21 待ち人ページ21

最っ悪だ。やってしまった。
風斗くんが少し冷たい。というより、拗ねてる…？

『風斗くん…？なんかあった？もしかしてこないだの？』

もしかしてあの日断ったことに怒ってるのかな、なんて思って聞いた。
風斗くんに会うのはあの日以来だったから。

京極「ん〜…。じゃあ今日は空いてます？」

敬語…！？完全に終わった。

『今日は空いて…ます。』

京極「じゃあ、七時から俺んち一緒に来てください。」

『…はい。』

別れ話かもしれない。
冷や汗が止まらない。
あんまり一緒にいれなかったかもしれないけれど、この日々は一瞬にも等しい夢だった。
ああ、今までありがとう、神様…。

高比良「…さん……Aさん！！！！！」

『ぅあ！な、なんですか？』

高比良「一人で何してるんですか？なにか困ってます？」

いつの間に一人に？
ちょっと考えすぎてたかも…。

『心配かけてごめんなさい。実はちょっと…』

高比良「僕、相談乗りますよ。ここで大丈夫ですか？」

頼りになるー！
なんて優しい子…
まあ、結果は変わらないかもしれないけれど、最後のあがきとして相談はしてみるか…。

『実はかざ…京極さんとお付き合いしてて…』

高比良「やっぱりAさんだったか！」

『ん？』

高比良「いや、京極さんが何かあるたびに「俺の大事な彼女が〜…」って、言うんで誰かと思ってたんです。」

そんなこと言ってくれてたなんて…こんな別れ際に聞きたくなかった。