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疲れるほどに ページ14




たくさん笑って、喉も乾いて。
3人は近くのファミリーレストランへと入る。


「な、なんだ!この色は…!」

「聞いて驚け……俺様特製、スペシャルドリンクだ!」


ただドリンクバーの飲料を全部混ぜただけだろ…

と言いたくなった夏油だったが言わずにおいた。

夏油もまた高校1年生。
仲間とふざけたい時はある。


「っ〜〜〜〜〜!」


もちろん、おいしいはずもない。

Aはあまりの味に驚愕の色を浮かべた後、次第に青くしていく。


「どうだ、マズいだろ!」

「わっわかってて飲ませたのか!?キミたちは!」

「Aも騙されることがあるんだね」

「っ当たり前だろう!?」


頬を膨らませて怒る姿。

それは年相応というには幼い仕草。
だが普段から年齢以上に大人びた彼女にはちょうどいい塩梅だろう。


「そーすねんなって。ちゃんとウマいやつも持ってきてやるから」

「……次はないからな」

「はいはい」


そう言って五条は店員を呼んでサイドメニューから1つ、注文する。




少しして。注文していたものがテーブルに届く。


「…バニラのアイスクリーム?」

「ま、ちょっと見てろって」


五条の手にある緑色の炭酸水。
それをメロンソーダだとAが認識した時には、アイスクリームはそのコップへと投入されていた。


「クリームメロンソーダの完成!」

「悟が本当にまともなのを作っただと…?」

「オイどういう意味だよそれ」


間違いなく、普段の行いせいだろう。



「これは……そのまま、飲むのか?」


目の前にある見たことのない飲み物。
クリームメロンソーダにAは戸惑いを露にする。

しかしそこには少なからず好奇心もあった。


「?そんなもん好きにすりゃいいんだよ」

「好きに…」


好きにしろ。
そう言われて、まずAはストローを口にしてみる。


「っおいしい…!」

「だろ?」


しゅわっと口の中に広がる炭酸と香料。
決して体にいい味ではないと理解するも、その味にAは魅せられる。


「さくらんぼがありゃ完璧なんだけどな〜」

「さすがにさくらんぼ単体はメニューにはないね」


これ以上の完成形がまだあるのか?

もはや恐ろしささえ感じるA。


だが実際はそう恐ろしくもなく、単なる見た目の話である。




疲れを癒すために入ったはずのファミリーレストラン。

疲れを癒す暇もなく、時間はどんどん過ぎていく。


赤に染まる→←苦しいほどに



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安仙任(プロフ) - 続きを書いてください!!! (2020年12月30日 13時) (レス) id: 80f06437e4 (このIDを非表示/違反報告)
イロナ - すみません こんな事ここに書くのどうかと思うんですが 今日親が離婚する夢を見ました そのせいで朝起きたら ほっぺが濡れていました 正夢になったらどうしよう… (2020年12月20日 7時) (レス) id: 71dfbbb133 (このIDを非表示/違反報告)
氷狐 - 既に好きが溢れているのですがどうしろと…?続き待ってます!!!!!!!! (2020年12月12日 23時) (レス) id: 43c698ce3f (このIDを非表示/違反報告)
三隣亡 - とても面白いです!!これからも頑張ってください!続きを楽しみにしてます! (2020年12月12日 17時) (レス) id: 9280cade43 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:自宅警備員先生 | 作成日時:2020年12月11日 19時

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