肆 ページ6
皆、絶対に生きて帰ってくるって言ってたのに…！
全員約束破って死んじゃった…
私は戦略を考えたり、お兄ちゃんの手伝いをしたりするのが主な役割だったから戦場には出させてもらえなかった
だからインカムからみんなが死んでいくのを聞くのがほとんどだった
でも城も攻められて、目の前で死んでいくのも見た。
一緒に策を考えてたエミさんは、城を守ろうとしてたくさんの敵の中に自爆特攻して行ったのを見た
グルッペンは総統なのに、お兄ちゃんはグルッペンを守らなきゃいけないのに、私は国のために死んでも構わなかったのに…2人して私のことを守ってた
2人で耐え切れるはずがない量だったのに、沢山の屍を作っていった
2人は私に逃げろって言ってたけど、少しずつ動けなくなっていく二人を見て私も戦わなきゃって思ってまだ来る敵を2人に近づけさせないように戦った
けど守りきれなかった…
敵はもう居なかったけど2人は少しずつ冷たくなってった
私はその時の戦いでドジして致命傷を負ってしまったから2人の後を追うように死んでいった
正直前世の事は忘れてしまいたい
でも、どうしても忘れることが出来ない…
いや、忘れたくないだけなのかもしれないが…
チラッ
鏡に映る私は前世と同じ姿をしている
私の普段の姿はこれだ…
この姿は私の妖怪の時の姿だ
人間の姿ももちろんある
でも…
どうしても…
この姿じゃないと落ち着かないのだ
だから、きっと、私は、前世の事を絶対忘れてはいけないと心の底では思っているんだろう
あぁ…
なんで私は生きているんだろう…
……ゲームでもして気を紛らわそうかな
そうしないと…ワタシは………
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作者名：サリー | 作成日時：2023年6月5日 7時
