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高校卒業の日

こんな大事な日だって言うのに

お母さんとお父さんは外せない大事な仕事が入って

私は1人寂しく学校から出ようと足を進めた


??「あ、居った居った」


後ろからふと知ってる声が聞こえて

振り返ると

そこにはスーツを着た鬱さんがいた


『鬱さん、!?どうして...』

ut「あー、いや、Aちゃんのお母さんに頼まれたんよ。卒業式出てあげてって」


お母さんが?

なんて思ってると鬱さんは私の頭を撫でた


ut「Aちゃんのお母さんがな、ほんまは寂しいやろうに自分たちの仕事を送り出してくれたから、Aちゃんにとっては代わりにはなれへんやろうけど俺に行って欲しい。って、言うたんよ」


お母さんそんなこと言ってくれてたんだ

なんだか少し嬉しくて

私は鬱さんから目を逸らした


ut「それに、俺もAちゃんに話したいことあったし」


鬱さんからの言葉で

私は鬱さんを見上げた

鬱さんは少し照れくさそうな顔をしてて

もしかしたら、なんて思った

結婚のお知らせ、とかかな

鬱さんいつも女の人といたし

なんて考えてたら鬱さんが私の手を引いてって

近くのベンチに座って話し始めた


ut「Aちゃん覚えとるか知らへんけどさ、覚えとる?あの約束」

『...?』


なんの約束だろう、

なんて考える

...もしかして、


『...あの、間違ってたら、すごく恥ずかしいんですけど...』

ut「うん、」

『...小学5年生のときにした、あの、約束ですか?』


少しうつむきながら、

そう声を出すと

鬱さんは恐る恐ると言った感じで

頷いたように見えた


ut「...覚えて、くれとる、?」

『...覚えて、ます、ちゃんと、』


どこか、ぎこちない返事をすると

鬱さんは何処からか小さな箱を取り出して

あの時と同じように私の目の前にしゃがんで私と目を合わせた


ut「ずっと待たせてごめんな。」

『えっと、それって、?』


ut「...結婚を前提に俺と付き合ってください」


そう言った鬱さんは

あの時と同じように煙草の匂いを少しだけ纏って

小さな箱を開いて私の方へと向けた

へんじ、

返事、しなやきゃ、


『よ、よろこんで、!』


そっか、鬱さんの言う大人って

高校卒業のことだったんだ

早くて遅かった


ut「ありがと」

『うんん、私がお礼言うべきですよ、鬱さん、ありがとうございます。...そして、好きです、』


8年の恋は

ずっと長い糸を手繰り合わせてやっと実ったみたいです

※ 未練たらたら / ht→←▽



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作者名:喘息ですっ★ x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年10月16日 1時

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