萩原と昔話 ページ33
萩原side
帰る支度をしながら考える
今日は先輩に怒られてばっかりだったな
報告書もろくにかけず、別の資料を持ってきたり
神崎ちゃんに会わないだけでこんなにも影響を及ぼすとは
廊下を曲がろうとしたら誰かにぶつかった
「ごめん！前見てなくて…って神崎ちゃん！？」
『少しお話ししたいです』
「…分かった」
この前のことだろうな
嫌な方向にばっかり考えてしまってお腹が痛くなりそう
・・・
俺がよくじんぺーちゃんと飲んでるとこの個室
お互い酒は頼まずウーロン茶
『私が今から話すことはあまり良いものではないです。それでも聞いてくれませんか？』
「いいよ」
どんなことでも君のことなら受け止める自信があるから
『警察学校のときの昔話です。昔の私はおしゃべりで、当時の彼氏と喋っていました。彼は寡黙な方だったけど私の話を聞くのが好きだと言ってくれて、たくさんおしゃべりに付き合ってくれました。』
これから話すことはきっと辛いことなのかな
心なしか涙目になっている
『…いつだかの夜、彼はバイク事故に巻き込まれてこの世を去りました。反射神経の良い彼ならかすり傷で済んだはずなんです。
でも…細い道だったから彼が前、私が後ろを歩いていて彼は私の話を聞くために後ろ向きで歩いてたんです。』
『私が、喋っていたから、私のせいで彼は亡くなったんです』
『だから、長い付き合いになりそうな人とは中々話せなかったんです。また失うのが怖いから』
『萩原さんと話すの、結構好きなんです。一緒にいて楽しいし。
でもあなたはいつの間にか私の中で大切な人になってしまったんです。私だってできるならあなたの隣に居たいです。』
───あの頃から何も変わってない私にはその資格が無いけれど
違う、そんなことない
気づけば神崎ちゃん抱きしめていた
「神崎ちゃんはもうそのトラウマを乗り越えようと考えて、実行したじゃんか。この前、俺を爆弾から守ってくれたしね」
「資格とかそういうのに囚われなくてもいいんじゃないかな」
『…でも私、怖いです』
「なら、全部言葉で伝えなくても良いからさ」
───好きなら態度で示そうか
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 657人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆづ(プロフ) - まみこさん» ありがとうございます！応援してくださるのとっても嬉しいです！ (2022年8月27日 11時) (
レス) id: d3bdbca2fd (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！これからも応援してます！！ (2022年8月26日 16時) (レス) @page38 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆづ(プロフ) - みるくここあ星人さん» そんな風に言っていただけて嬉しいです！萩原さん推しの方が楽しめる小説にできるように頑張ります！ (2022年8月13日 20時) (レス) id: d3bdbca2fd (このIDを非表示/違反報告)
みるくここあ星人 - 萩推しには最高と作品だ！頑張ってください！！ (2022年8月13日 9時) (レス) @page6 id: 1ef64bcd3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆづ | 作成日時：2022年8月12日 19時
