禪院家の出来る子は愛を知らない。【呪術廻戦】

恥さらし ページ3

「なんだよ、いたのか」

『あら、真希お姉様…遅いお目覚めですね？ふふ。』


彼女は、禪院真希を姉と呼ぶ。
別に慕っている訳ではない。
皮肉を込めて姉と呼んでいる。


「思ってねぇくせに言うんじゃねぇ。」

『あら…分かっちゃいました？』





彼女の中で姉は下の存在。
常に見下す存在だ。






それもそう。彼女は禪院家の相伝の術式。
十種影法術をつかう。呪力も多い。

だが、姉の真希は呪力もなく、呪いも見えない。

真依も相伝の術式は使えず、呪力量も少ない。




『宗家の人間なのに出来損ないだなんて…ふふっ。』

「…未来のご当主様は精々頑張りやがれ。」



真希は、Aが嫌いだった。


本来だったら、自分が使えていた術式。
それなのに、自分は使えず、Aは使える。



嫌いになるのは当たり前。それに比べ、Aの性格の悪さ。




真希は、Aを憎んでいた。

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