第52話 ページ3
今日も私は善逸の部屋に泊まる。
この生活を初めてからそろそろ2週間が経つ。
ある日善逸が風呂に入っている間、さすがに耐性もついてきたのか、机の引き出しに媚. 薬が入っているのを見てしまった。
(……まぁ、そうだよね)
毎日のようにヤっていればそりゃあ慣れてもくるだろう。
さすがに本人の前で飲むのは…という善逸なりの気遣いなのかもしれないが、やっぱり少し複雑だ。
私が引き出しを戻したとほとんど同時に、善逸が風呂からあがってきた。
あぶなかった。
「空いたから風呂いーよ」
「…うん、行ってくる」
きっと私が風呂に入っている間に飲むのだろう。
「……はぁ……」
湯船につかりながら小さくため息を漏らす。
(……こんな関係、本当はいけないことなのに、)
よくないことだと自覚しながらも、抜け出せない自分がいる。
それは少なくとも、私が善逸とスるのが気持ちいいということだろう。
(……でも、善逸はいいのかな、)
毎日スるのが当たり前で。
もし本当に媚. 薬を飲んでいるのだとしたら。
(それって、私に付き合ってくれてるってことだよね、?)
だんだんネガティブになってきたので私はこれ以上考えるのをやめ、無心で体を洗った。
_______
「あ、あがったね」
「んー」
私が風呂から上がると当然のようにベッドに座っている善逸。
私が髪を拭きながら近づくと、善逸は近くに置いてあったドライヤーに手を伸ばす。
喉が乾き、私は台所に置いてあったコップにお茶を注いでぐいっ、とひと飲みした。
(はぁ〜、お風呂上がりの水分は生き返る…)
そんなことを考えながら私は善逸の元へと向かい、彼の股の中にすっぽり収まって髪を乾かしてもらう。
眠いなぁ、なんて呑気なことを思っていると、一瞬善逸の手が私の耳に触れた。
「…っ………?」
無意識にビクッと体が揺れる。
「…どうしたの?」
「い、いや……」
明らかに体が火照っていくのがわかった。
…なに、これ……
ど、どうしよう……
必死に耐えるも髪を乾かしてもらえば必然的に善逸の手が私に触れる。
その度体が動きそうになるのをなんとか制止するが、ドライヤーの所為もあってか体温はどんどん上がっていくばかりだ。
「……A?」
「んっ…なに、ぜん、いつ……」
急に肩を触られるものだから思わず変な声が出てしまった。
思わず振り向いた目の前には、妖艶な笑みを浮かべる善逸の顔があった。
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りお(プロフ) - sera:0012さん» 意外性?みたいなのを出せるように頑張ったので、そう言ってもらえて嬉しいです!! (2020年6月8日 22時) (レス) id: 9caa94bd8c (このIDを非表示/違反報告)
sera:0012 - はわわわわ…まさか童磨が出てくるとは…(・д・)スゲェ…… (2020年6月8日 19時) (レス) id: d4dd6494ae (このIDを非表示/違反報告)
葉桜透 - りおさん» 本当ですか!?私もそう言って頂けて嬉しいです。頑張って下さい! (2020年6月6日 23時) (レス) id: 4d7d5a1664 (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - 葉桜透さん» 葉桜さん…!?わわ、葉桜さんの作品めっちゃ読んでます…!!すごく嬉しいです!!o(*゚∀゚*)o更新頑張ります! (2020年6月6日 23時) (レス) id: e51e299203 (このIDを非表示/違反報告)
葉桜透 - すっごく面白いです!続き、楽しみにしてます(≧∇≦)これからも無理しない程度に頑張ってください、応援してます。 (2020年6月6日 15時) (レス) id: 4d7d5a1664 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:莉桜 | 作成日時:2020年5月24日 20時