運命の王子...様？ (ページ17)

今日:3 hit、昨日:7 hit、合計:15,028 hit

まさか。ページ17

～ZENside～

？『やめて、。死なないで』

誰だ。

部屋に明かりなんてつけてなかったから少ししか顔が見えなかった。

でもわかった。

.

＿＿＿＿＿＿＿＿夏恋だ。

俺はとうとう幻聴と幻覚が見えるようになってしまったようだ。

何度も呼びかけてくる声を無視しながら俺は覚悟を決めて握りしめた手にグッと力を入れて目をつぶった。

その時とてつもない衝撃が俺を襲った。

？『やめてよ。お姉ちゃんはそんなこと望んでない。』

そう太く強く語りかけてくれた、。

何故かその言葉にとても重みを感じ手に込めた力を緩め、カッターを床に落とした。

？『私はね、貴方と同じでとっても辛いよ。

でもねお姉ちゃんの笑顔な写真を見ると
命を簡単に捨てちゃダメ。

そう言ってるような気がして

命を捨てたくない。

今を一生懸命生きよう。

そう思った。

だから、やめて。

そんなことしてもお姉ちゃんは絶対に喜ばない

なんでそう言い切れるかって？

双子の姉妹なの。だからお姉ちゃんの気持ちがわかるの。』

ZEN『……え？

夏恋に姉妹なんていないはずじゃ

？『私達は小さい頃に両親が離婚して引き離されたの。お姉ちゃんはママと一緒に。私はパパと一緒に遠い遠いところに離れて暮らしてた。

でもついこの前再婚したの。

でも、再婚してすぐにお姉ちゃんが死んで、

パパもママも魂が抜けたみたいになっててさ。』

俺は、その悲しそうな顔を見て思った。

絶対に死なない。

絶対に死なせない。

そう誓った。