同 担 拒 否 ガ チ 恋【まふまふ】

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チケットを見ながら後を追うと


ドンッ

「いったた…」
「わあ！ごめんなさい！」
前をしっかり見ていなかったせいで誰かとぶつかってしまった

「大丈夫です…
え…ここでなにを？」

あれ、この声って…




「ああああ、天月…さん」

勢いよく顔を上げるとそこには動画やTwitterで見知った顔が

思ったよりも声が大きかったので慌てて手で口を塞ぐ

天月さんもまさかリスナーとは思っていなかったようで驚いた顔をしている

「わ、ごめんなさい！…失礼します！」

逃げるが勝ちだと関係者席の方へと走っていく

「えっ、待って…！」

手首を掴まれるなんて想像もしていなかったので驚いて足を止める



「小林 A…ちゃんだよね？
まふくん達から話は聞いてるよ」

「あ、そうなんですか、！」

やっぱり周りに相談はしているよね

でもまさか天月さんに認知されているとは


…相談を受けている、ということはやっぱりわたしは有害だと思われてるんだろうな

「あー…そろそろライブ始まりますねー、ということで失礼します」

腕時計で時間を確認すると、開始まで10分を切ったところだった



気まずすぎるので腕を振り払って早めに席についておこうと歩き出す

「いや、ちょっとまって、開始前に席についていると騒がれるから少し始まってからのほうがいいよ」




なるほど
たしかに関係者席は周りから見えてしまうので明るいうちに入るのはよくない



ならいっそ、スタッフさんに聞こうと思っていたことを質問してしまおうか
多少 天月さんにとって迷惑になってしまうかもしれないけれど
まだ時間はあるみたいだし




「アドバイスありがとうございます…
えっと、質問があるんですけどいいですか？」


「うん、内容によるけど。どうぞ」

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