しまうまくんのベイビー (ページ27)

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久しぶりの2人っきりのオフ。

部屋についてる露天風呂に浸かりつつ、何気ない話をする。

といっても、わたしたちはオフの日は仕事の話はしない。

『それでね、あつこママが買ってあげなさいって言ったから、樹くん買ってきたんだって。』

「だから部屋にあれあったんだ？」

『そうなの。急にお家来たから何事かと思ったら、おっきい袋持ってる樹くんいてびっくりした。』

メンバーとのプライベートな話。

ジェシーが最近行った飲み会の話。

そして何より、お互い昔の話をするのが好きだったりする。

「あ〜…めちゃくちゃ幸せ。」

『幸せ？』

「 Aとこうして過ごせてるの、本当に奇跡だと思ってるから。」

膝の上に座ってるから顔が見えなくて、チラリと振り返れば、視線が絡まって、幸せそうに笑うジェシー。

それにつられて笑ったら、どちらからともなく唇が重なった。

『あの日、ジェシーが来てくれなかったらってたまに考えるの。』

「俺も考えるよ。」

『どん底だったから、辞めてたかな。』

辛くて、本当に自分でもどうしたらいいのか、正解が見えなかった。

そんな中で、ずっと呆れもせずに側にいて、励まし続けてくれて

わたしの居場所を必死に守ってくれた男の子。

「 Aのこと、守りたいって気持ちはずっと変わんないからね。」

『今でも？』

「当たり前じゃん。でも、前に話したの覚えてる？」

あれは、SixTONESが結成されてしばらくした頃だったかな。

『守るべきものが増えたから、俺が辛い時はAが一緒に守ってね。でしょ？』

ジェシーのこと、慎ちゃんのことはもちろん大切で。

でもあの日、SixTONESになると決めた日に、わたしにも宝物が増えた。

守られるだけじゃなくて、守りたい人たち。

「まだまだ先長いから、大変なこと多いだろうけど。ずっと俺といてね。」

優しい声と表情が向けられるたび、わたしは強くなれる。

『ジェシー。』

「ん？」

『愛してるよ。』

昔は照れ臭かった言葉が自然と出るようになったのは、ストレートに伝えてくれるジェシーのおかげ。

「俺も愛してるよ。今日は本当にありがとう。」

『こちらこそ。』

綺麗な景色の中、また唇が重なる。

こうしてゆっくりできるオフが、次いつかはわからないけど

この特別な空間のおかけで、更に愛が深まった気がした。