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- you side
プチ温泉旅行当日。
車で迎えに行くからお家で待っててねって言ったのに、なぜかわたしの部屋に迎えにきたジェシー。
『 わざわざタクシーできたの？ 』
「 へへ、1秒でも早く会いたかったし、べびが1人で運転して俺の家までくるのはソワソワする。 」
『 そんなに信用ないですか…わたしの運転…。 』
ニコニコして立ってるけど、毎回運転するたびに過度な心配はわたしのドライバー力をバカにされてるような…？
「 信用してるけど、1人で運転してて何かあったら嫌だから。あとは俺が最初から一緒にいたいっていうワガママ。 」
『 …ずるいなあ。 』
抱きしめられる腕の中で頬が緩んでたら、おでこにちゅっと唇が落ちてくる。
ちらりと指を見れば、お揃いで買った指輪が光ってる。
『 今日、つけてるの？ 』
「 仕事の時つけれないから、今日ならAもつけてくれるかなあって。 」
『 考えること同じだね。 』
右の手の甲を見えるように差し出せば、小指を見て嬉しそうに笑うジェシー。
この顔、本当に好きだなあっていつも思う。
笑ってくれるだけで、幸せになれるから。
「 ちゅうしていい？ 」
頬に手が触れて、返事をする前に重ねられた唇。
少しずつ深くなって、するりと服の裾から入ってくる手のひら。
慌てて手を掴めば、むっとした顔をしてるジェシーと目が合った。
『 温泉行くんでしょ！ 』
「 え〜、今べびもその気だったじゃん。 」
『 っ、とにかくだめ！わたし荷物とってくるから！ 』
玄関先で何をしてるんだと我に返って、奥の部屋から荷物を持って出てくると、さらっと荷物が手をすり抜けていく。
『 ありがとう、ジェシー。 』
「 どういたしまして。楽しみだね、温泉。 」
『 あのね、優吾くんがおすすめしてくれたところだから絶対間違いないよ。 』
「 こーちのオススメ？それは絶対いいとこじゃーん。 」
空いてる方の手がそっと重ねられて、指を絡めるように握られる。
駐車場までのほんの少しの距離。
それでも、恋人気分を味わえるから好きってジェシーはよく言う。
「 A、シートベルトした？ 」
『 それわたしが確認することじゃない？ 』
「 いい〜の。きつくなったら休むんだよ。 」
どこまでも過保護だけど、愛情深くて優しい人。
出発した車内では、ずっとジェシーセレクトのラブソングが流れてた。
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作者名：moi | 作成日時：2024年3月19日 21時
