しまうまくんのベイビー (ページ3)

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- shintaro side

うちの紅一点は、どんな女の子よりも可愛いと俺たちはみんな思ってる。

その可愛さは、元から備えられたものでもあり、ジェシーの愛を受けてさらに増したもの。

「あれ、べびは？」

森本「 Aはマネージャーに呼ばれて出てったよ。」

「まあじ？一緒にコンビニ行こうと思ったのに。」

今日はメンバー全員での仕事。

俺以外は自販機に行くとかで出て行った。

楽屋で寝転がってた俺のところにきたジェシーは、Aがいないことに落胆してる。

さっきまで一緒にいたのに…(笑)

Aと俺は幼馴染で、2人で一緒にいる時にスカウトされて、今この世界にいる。

元々は俺は、Aがこの世界に入るのが嫌だった。

ずっと大切に築きあげてきた関係とか、そういうのが崩れるのが怖かったから。

『わたし、やっぱりアイドルになりたい。』

森本「それは女の子のじゃダメなん？」

『ん〜…慎ちゃんいてくれた方がいいなあ。』

中学生になったとき、そんなこと話したっけ。

ジェシーとAの関係性が深くなったのは、Aが活動休止した時。

その時期、周りからのバッシングが酷くて、拒食症にまで追い込まれた。

それを助けたのは、他でもないジェシーだった。

『ただいま〜。』

森本「おかえり。ジェシーが待ってるよ。」

『待ってる？何で？』

しばらくして戻ってきたAは、可愛い目をくりくりさせて、俺をじっと見てくる。

こんなの、惚れないわけがないんだけど。

ジェシーに勝てる奴なんて、この先も現れないと思う。

「 A、おかえり。」

『ジェシー、ただいま。待ってたの？』

「一緒コンビニ行こ。」

『いいよ。慎ちゃんは？なんかいる？』

仲良く手を繋いで見つめあってる2人に、とりあえず軽く食べれるものだけ頼んだから、楽しそうに話ながら出ていく。

これが日常なんだから、慣れたもんだ。

森本「 …ほんっと、羨ましいくらいだよなあ。」

付き合い始めた時は戸惑ったけど、俺もジェシーだから任せられる。

幸せそうな顔を見たら、これで良かったんだって思える。

まあ、俺が一番やきもち妬いてんだけどね。