しまうまくんのベイビー (ページ15)

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▶︎ しまうまくんは嫉妬深いページ15

- hokuto side

明らかに、今日は静かすぎるジェシーと、いつも通りに過ごしてるうちのお嬢さん。

だけど、たまにジェシーがAの背中におでこをくっつけたり、首筋に顔を埋めたり。

…なんか変。

田中「お前なんでそんな百面相してんの？」

松村「あの2人、喧嘩でもした？」

隣に座ってた樹に、あっちを見ろ。と視線を送れば、チラリとそっちを見て「あー。」と頷いた。

田中「喧嘩ではないだろうけど、あの感じならジェシーがなんか不満ある感じかな。」

松村「来栖全肯定型ロボットみたいなジェシーが？不満？」

田中「猫型ロボットみたいに言うなよ。それなりにジェシーだって色々あんだろ。」

特に興味なさそうにスマホに視線を戻した樹を横目にじっと見てたら、慎太郎が近づいていって、何やらAに耳打ちしてる。

『え、ほんと？』

森本「まじ。来週でいい？」

『今週でもいいけど、来週の方が都合良さそう？』

森本「うちのママに聞いてみるわ。」

『は〜い。また教えて。』

楽しそうに話す2人を、じっと見つめてるジェシー。

ああ、これは…嫉妬ですなあ。

と思いながらまた様子を見てたら、何やらAの耳に顔を近づけたジェシー。

『んっ…、ちょっと、ジェシー…！』

聞かなかったことにしたかったけど、それなりに大男が6人もいるから楽屋は狭く感じるし

今の聞いちゃいけない甘ったるい声のせいで、スマホをいじってた樹の手も止まったし

さっきまで寝転がってた京本と高地まで起きた。

京本「ジェシー、楽屋で盛んないでよ。俺らいるんだから。」

高地「そういうことは帰ってからするか、せめて俺らいないとこでして。」

そう言われてる当の本人は、今度はAの耳元に顔を埋めてる。

何をしてるのかは見えないけど、くすぐったそうに体を捩ってるAを見れば、大体のことはわかる。

松村「ジェシー、流石にメンバーのそう言う場面は俺らも見れないからね。」

苦し紛れにそれだけ言えば、チラリと俺たちに視線を向けたジェシーが立ち上がった。

「本番まであと何分？」

森本「 30分。」

「べび、行こ。」

『え、ちょ…どこいくの？！』

風のように去っていった2人。

残された5人には、気まずい空気が流れる。

田中「まあ…あれだな、何でも見せ合えるっていいじゃん。」

…限度があると思うけどね。