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社長からの許可も降りて、マンズ兄さんたちも全員で話しに行った。
可愛がってた妹がとられて悔しそうな顔はしてたけど、それでも快くAを俺たちに託してくれた。
SixTONESの結成が発表された場で、Aの復帰も発表されて、一部批判の声もあったけれど、大半はみんな受け入れてくれた。
『 …なんか不思議だなあ。 』
「 何が？ 」
『 活動休止するときは、こんな未来想像してなかったから。 』
発表が終わった後、Aと2人で歩く帰り道。
空を見上げれば、月がすごく綺麗で、ふと立ち止まりたくなる。
『 これも全部、6人のおかげだね。 』
「 今、幸せ？ 」
『 すっごく。 』
どん底まで落ちたAを見ていたから、今こうして幸せそうに笑ってくれる横顔が愛おしくて
それと同時に、あの時の約束を忘れてないかと不安になった。
「 A。 」
名前を呼べば、立ち止まって、ん？と俺を見つめる。
その仕草さえも、心をこんなにときめかせる。
「 あの日の約束、覚えてる？ 」
『 覚えてるよ。 』
優しく笑うAに手を伸ばす前に、小さな身体で勢いよく抱きつかれる。
『 一生、守ってくれるんでしょ？ 』
「 意味わかってる？ 」
『 ジェシーくん。 』
胸に埋められてた顔が上を向いて、
『 大好きだよ。 』
ずっと聞きたかった言葉。
そして俺が、ずっと伝えたかった言葉。
「 俺の方が大好きだよ。ずっと。 」
『 わたしの方がすき。 』
「 絶対俺だって！ 」
『 なんで競ってくるの！ 』
幸せな言い合い。
抱きしめたまま、そんなことをしてたら、ふと視線が重なった。
どちらからともなく顔が近付いて、2度目のキス。
「 俺の彼女になってよ。 」
『 …本当にわたしでいいの？ 』
「 Aじゃなきゃダメ。 」
グループ内恋愛禁止とか言われる前に、既成事実作っておきたいし、何よりも…他の誰かに取られたくない。
魅力的なメンバーしかいないから。
『 ジェシー。 』
初めて呼び捨てされて驚いてたら、背伸びをした顔が近付いてきて、初めてのAからのキス。
「 だあ…！ずるいじゃん！今のはさ！ 」
『 あ、ママのご飯待ってるんだった〜早く帰ろ。 』
逃げる背中を追いかけて、もう一度後ろから抱き締める。
この日見た景色は、一生忘れない。
綺麗な月が、全てを祝ってくれてるみたいだったから。
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作者名：moi | 作成日時：2024年3月19日 21時
