5 ページ6
「ごめんね、キミがなに言ってるか、全然わかんないんだよ」
必死にキュウキュウ鳴きつづけるハリネズミが気の毒になり、俺は思わず手を伸ばした。
「えっと、お腹すいたの?…ぅわッ!!」
背中の針が一瞬ブワっと立ち、俺は慌てて手を引っ込めた。
謎のハリネズミは、そんな俺を置いて逆方向に走り出す。
そしてベッドの脇まで行くと、床に直接置いていた俺のスマホの画面を、タシタシと短い足で叩きはじめた。
「わ、ダメだよ!!壊れちゃうだろ」
慌てて携帯を奪いとると、ハリネズミは動きを止め、俺をじっと見上げてきた。
小さな顔からこぼれそうなくらいの大きな眼。
濡れたように光るそれは、吸い込まれるように真っ黒で…
あれ、
なんか、見覚えが… ある、ような…??
何かを訴えるような視線に負けてスマホを床に戻してみると、ハリネズミは再び前足で画面を軽く叩き出した。
「なにか、言いたいことがあるの?」
自分でも馬鹿げてると思いながら、携帯のメモ機能を出し、キーボードを表示させてみる。
すると、ハリネズミは小動物らしくない迷いのなさで画面をたたき、何かを入力し始めた。
おおお……
これ動画でアップしたら、ものすごいバズるんじゃね?
夜中に起きたら恋人は消えていて、謎のハリネズミは携帯に文字を入力している。
まったく意味不明な状況に、思わず現実逃避しそうだった。
674人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
sail(プロフ) - maru05032さん» maru05032さん、嬉しいご感想をありがとうございました!「すっごく面白かった」のお言葉が目に入った瞬間、書いてきてよかった〜と心から思いました( ; ; )やっぱりjsygには幸せでいてほしいですもんね!次回作、また何か書けるようにがんばります^^ (2020年10月6日 3時) (レス) id: 3970bd8ebd (このIDを非表示/違反報告)
sail(プロフ) - ventさん» ventさん、コメントをありがとうございます!!嬉しいお言葉がいっぱいで、二ヶ月ちまちま投稿してきて本当によかった…と感じ入っております。この話のjsくんはいつも必死でしたね(愛ゆえですね)笑!また何か書きましたら、読んで頂ければ嬉しいです^^ (2020年10月6日 3時) (レス) id: 3970bd8ebd (このIDを非表示/違反報告)
sail(プロフ) - 冷食さん» 冷食さーーん!コメントありがとうございます( ; ; )!!この連載を始めた時に憧れの冷食さんから感想を頂いた嬉しさ、今も忘れておりません!R20のスピンオフ…ふふふ、もっと精進してすごいの(?)が書けるようにがんばりますw今後ともよろしくお願いします!^^ (2020年10月6日 3時) (レス) id: 3970bd8ebd (このIDを非表示/違反報告)
sail(プロフ) - かえるさん» かえるさん、コメントをありがとうございます!!ハラハラしていただけたなんて、、とっても嬉しいです!!次に何か書くとしても確実にjsygなので笑、早く投稿できるようにがんばりますね。今後ともよろしくお願いします! (2020年10月6日 3時) (レス) id: 3970bd8ebd (このIDを非表示/違反報告)
sail(プロフ) - くろろさん» くろろさーん、あたたかいお言葉をありがとうございます( ; ; )嬉しすぎます…!!伝えたいことの一つだったメンバーのyg愛も汲みとって頂いて、書いてよかった…と感無量です。くろろさんのお話こそキュンキュンなので、今後もひっそり待っております〜 (2020年10月6日 3時) (レス) id: 3970bd8ebd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:セイル | 作成日時:2020年8月8日 17時