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糸目の男性2 ページ7
私は糸目の男性にお礼を言って帰ろうとした。
すると男性は私をじっと見て静かに言った。
「手、震えてますよ」
え?
自分の手に目をやると小刻みに震えていた。
『あ、あはは、これはさっきのが…』
そう言って両手を握った。
やっぱり怖かった。まだ震えが止まらない。
包丁持ってる通り魔とかほんとにいるんだ…
「やっぱり送ります。」
『え、いやいや、大丈夫ですから!』
会ったばかりの人にそんな迷惑かけてらんないし。
「もう暗くなってきましたし、女性1人だと不安でしょう」
結局私は糸目の男性に押されて送ってもらうことにした。
「あ、申し遅れました。沖矢昴と申します」
男性は沖矢昴さんと言うらしい。
『こちらこそ、助けてくださってありがとうございます。古屋Aです。』
「ほぉー…古屋さん、ですか」
なんだか言いたそうな沖矢さんだったけど…
「よろしくお願いしますね」
『こちらこそ…』
そう言って沖矢さんは自宅まで一緒に歩いて帰ってくれた。
次の日も、私は日課となるポアロへ向かった。
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作者名:つくね | 作成日時:2023年6月14日 20時