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2人だけの秘密3 ページ43

Aside





ケーキを待っていると、蘭ちゃんのスマホが鳴った。

「もしもしお父さん?今?ポアロだよ」

どうやら蘭ちゃんのお父さん、小五郎のおじさんからの電話らしい。


「えぇー!?もー、すぐ行くから待ってて。

ごめんなさいAさん、お父さんに用があるから一度事務所に上がってきてくれって。すぐ戻りますね!!」

『あ、うん、いいよ。行ってらっしゃい』


バタバタと蘭ちゃんは店を出て階段を登って行った。


向こうでは梓さんが安室さんに「買い出し行ってきます」なんて言ってエプロンを外してる。

何か足りなかったのかな。





…待って、

ってことは今お客さんが私1人ってことは
安室さんと2人きり!?



「どうします?先に食べますか?」
チーズケーキの用意ができたのか、話しかけられる。

『はっ、はいっ!』
緊張しちゃう。



「どうぞ」


そう言ってコトン、と紅茶とチーズケーキを置いてくれた。

『いつ見ても美味しそう…』
「どうぞ召し上がれ」


一口すくって食べる。

『んぅ〜!!やっぱ美味しい〜!』
「美味しそうに食べますね、Aさんは」

ふふ、と笑う安室さん。


『だって美味しいんですもん!』



「またケーキ食べにいきましょうか」

『…え、わ、私?』

「他に誰が?」



『お、お願い…します…』

やや、やばい。これはデートのお誘いだ…。



「じゃ、今度の土曜日なんていかがです?」

『空いてますっ!!』


「では、

カランカラン…

「ごめんなさい、待たせちゃって」

安室さんが話す前に蘭ちゃんが帰ってきた。



『めっちゃくちゃ美味しいですよ、ケーキ!』

「え〜!いいなぁ、安室さん、私もお願いします!あと園子ももう来るって言ってたから2つ!」

「かしこまりました」
笑顔でケーキを用意しに向かう安室さん。



「どうしたんですか、Aさん?」
『な、なにが?』

「熱でもあるんじゃないですか?顔赤いですよ」

『あ、暑いからじゃない…かな?あははは』


そう言って顔の前で手をパタパタさせた。

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作者名:つくね | 作成日時:2023年6月14日 20時

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