※どんなことでも厭わない話／ハイネス ページ19
私は、体の半分が闇でできている。
だから普段から「変わり者」と言われていた。
外を歩けばどこからかひそひそと声がする。
陰口だったり、崇拝の声だったり、反応は大抵二つに分かれている。
どちらかというと前者の考えの私は……変わり者どころか、化け物なのではないだろうか？ と思っていた。
自分が嫌になっていく日々のある日、とある高名な神官様が私を召し抱えてくださった！
ハイネス様と仰るお方で、顔を隠すようにフードを深く被られているのがミステリアスな素敵なお方だ。
「でもどうして私なんですか？ もっと優秀な方がいらっしゃいますよね？」
私にはこれといって特に秀でた点もない。
だからハイネス様のような妙々たるお方がこんな私をお抱えなさったのが、どうしても不思議だった。
「率直に言いますがぁ……アナタの体にはぁ、闇の力が含まれていますよねぇ？ それもぉかな〜り強大なぁ……」
「へ？ あ、はい」
「それこそがぁ、アナタを迎え入れた理由。アナタの体は役に立ちますぅ。我らが偉大なる神のためにぃ、その身を捧げましょぉ〜！」
叫ばれながら渡された本を恐る恐る開いてみても、学がないので何と書かれているのか読めなかった。
ハートの挿絵があってちょっとかわいいな、なんてのんきな考えを抱いていた。
冷静に考えればこの時点でも分かったはずなんだ。
◆
私がハイネス様に傅くようになって数ヶ月後。
「アナタの体をぉ、我らが偉大なる神のためにぃ、捧げるのです！」
全く同じ事を言ったあの時と今では、状況がほとんど違う。
しかしその言葉が持つ意味は変わっていなかった。
私は(簡単なものだけ)文字が読めるようになったから、ハイネス様がある神様を復活させようとしていることをあの本で知った。
……そのために生け贄が多数必要だということも。
闇の力を多く蓄えた物を贄にすれば、それほど復活に近づけられるということも。
あの方がこれで幸せになれるのなら、喜んで命を捧げよう。
死んでしまう？ それが何だというのだ？
今まで何もできなかった私がハイネス様のお役に立てるのなら、そんなことどうだっていいだろう？
足を進めて禍々しい小さな石に触れた。
特に痛みや苦しみもないままに体の全部が吸い込まれていって、意識が途絶えた。
「さぁ〜て、これで大分あなた様に近づくことができましたぁ……しかぁし、まぁだご満足いただけないようですねぇ？ もっと材料を集めなくてはぁ……」
皆うっかりしてる話／デデデ大王：�、�←急に会えなくなる話／ドロシア：��
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東方&カービィラブ - 初めまして。全て読ませていただきましたが、どのお話もとても素敵でした！更新頑張ってください！これからも応援させていただきます！ (2018年8月28日 17時) (
レス) id: 17342e30fb (このIDを非表示/違反報告)
豆打(プロフ) - おとうふさん» ありがとうございます！これからも思いついたままに書いていくので、どうかお付き合いください。 (2018年8月5日 22時) (レス) id: b19a68a9b2 (このIDを非表示/違反報告)
おとうふ - コメント失礼します！この小説を一通り読みました。それぞれのキャラクターを原作通りに表現できていて読んでてとても面白かったです！これからの更新楽しみにしてます！！ (2018年8月5日 19時) (レス) id: 656bcd2590 (このIDを非表示/違反報告)
豆打(プロフ) - さうざん(菜っ葉)さん» ありがとうございます！大分自分の解釈や妄想も入っていますが、そう感じていただけていると安心しました。 (2018年7月30日 21時) (レス) id: b19a68a9b2 (このIDを非表示/違反報告)
さうざん(菜っ葉)(プロフ) - いきなりのコメント失礼します。作者様のお話を全て読ませていただきました。どれも原作通りのキャラクターで、文章がとても細かく表現されていて、読みやすかったです。これからも更新頑張ってください！長文失礼しました。 (2018年7月29日 18時) (レス) id: 883b22f60a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆打 | 作成日時：2018年7月9日 23時
