日常が楽しくなった話／スージー ページ1
ここ最近、アイツは大変ね、と彼の秘書スージーは思った。
目の前に広がる草原には、ある少女と我らが社長が追いかけっこをしている場面が繰り広げられている。
追いかけっこ、というよりかはずいぶん一方的だわ。
詳しいことは省くけど、アタシ達は今ポップスターのプププランドにいる。
我がハルトマンワークスカンパニーが資源を入手しようとポップスターに手をつけたら、見事ゲンジュウ民に手痛いしっぺ返しをくらったの。
戦いの時にリレインバーもアクシスアークスも壊れちゃって星から出られなくなったのよ。
だからプププランドに住むことにしたわ。
最初はメタナイトに警戒されていたけれど、やがてそれもなくなって、(ゲンジュウ民どもによれば)元通り、あきれかえるほど平和になった。
そんなプププランドに、異世界から来たとかいう少女が来た。
名前はA。
彼女を見たときにアタシは、どこか侵略……開拓した星に、同じような服を着ていた場所もあったわね、と思い出していた。
出自を偽ってアタシ達カンパニーの連中に報復でもしにきたのかしら？
……と、最初の方はそんな注意を払ってたけど、その疑いはすぐに晴れたわ。
「しゃっちょ——！」
こんな風に叫びながら嬉しそうに飛びつく子が刺客だなんて、誰が考えるのよ。
妹ができたようで楽しませてもらってるわ。
フフッと笑い声を漏らすと、アイツのヒゲを引っ張ったりねじったりしていたAがアタシの方に振り返った。
「スージーが笑った！」
「！ お、おい！ いるならコイツを止めろ！」
ただアタシが笑っただけで、Aも笑顔を見せる。
そのことが嬉しくって、アイツが焦っているのが面白くって、もっとアタシは声を立てて笑った。
アイツも記憶を消されかけていたらしいけど、戦いが終わってから少しした後に奇跡的に全てを思い出した。
前は失ってしまった地位と財産を取り戻すために躍起になっていた。
でもあの子が、Aが来てからは張り詰めいていた空気が少しだけ解けた気がするの。
言動ははちゃめちゃでも感謝してるわ。
「あぁもう……ほんと幸せ……3DSに頭ガンガンぶつけてよかった……生まれ変わったらWiiでも試さなきゃ、マホロアたんに会わなきゃ……」
すりーでぃーえすとかうぃーとか、たまにAの言うことはわかんないけど、アタシにとってはこの日々は宝物になりつつあった。
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東方&カービィラブ - 初めまして。全て読ませていただきましたが、どのお話もとても素敵でした！更新頑張ってください！これからも応援させていただきます！ (2018年8月28日 17時) (
レス) id: 17342e30fb (このIDを非表示/違反報告)
豆打(プロフ) - おとうふさん» ありがとうございます！これからも思いついたままに書いていくので、どうかお付き合いください。 (2018年8月5日 22時) (レス) id: b19a68a9b2 (このIDを非表示/違反報告)
おとうふ - コメント失礼します！この小説を一通り読みました。それぞれのキャラクターを原作通りに表現できていて読んでてとても面白かったです！これからの更新楽しみにしてます！！ (2018年8月5日 19時) (レス) id: 656bcd2590 (このIDを非表示/違反報告)
豆打(プロフ) - さうざん(菜っ葉)さん» ありがとうございます！大分自分の解釈や妄想も入っていますが、そう感じていただけていると安心しました。 (2018年7月30日 21時) (レス) id: b19a68a9b2 (このIDを非表示/違反報告)
さうざん(菜っ葉)(プロフ) - いきなりのコメント失礼します。作者様のお話を全て読ませていただきました。どれも原作通りのキャラクターで、文章がとても細かく表現されていて、読みやすかったです。これからも更新頑張ってください！長文失礼しました。 (2018年7月29日 18時) (レス) id: 883b22f60a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆打 | 作成日時：2018年7月9日 23時
