皆うっかりしてる話／デデデ大王：�� ページ21
申し訳なさに泣きそうになって、自然と謝罪がぽろりとこぼれ落ちてしまった。
「何を謝ることがある？ オレ様が手伝うことなら気にせんでいいわい」
「いえ……あ、それもそうなんですけど、今回無くしてしまったものが、だ、大王様から頂いた物なんです！」
怒られてもいい。悲しまれてもいい。失望されるのは……ちょっといや。
でもそれより、本当のことを黙ったままに大王様のお手を煩わせることの方が嫌になったのかな。
自分でもなんで暴露したのかよく分からなかった。
「そうか。だったら尚更、オレ様が見つけてやらないといかんわい」
「……え？」
意外な言葉に、大王様の顔を見つめ返した。
「お、お怒りにならないのですか？」
「なんだ、怒ってほしかったか？」
「う……い、いえ」
そういうことでなく、どうして怒らないのか理由を求める目を向ける。
するとその疑問にお答えくださるかのように、大王様はにんまりと笑った。
「オレ様が与えた物で困っているのなら、その責任はオレ様が取ると決めているんだわい。さっきも言ったように、手下は助けるってのもあるがな！」
そうだ。大王様は、私達が何か失敗をしてしまっただけで怒ったり失望したりするような人じゃない。
私達の失敗を丸ごと受け入れられる、大きな器を持ってる。
人の話を聞かなかったり、やたらと頑固だったりするのが玉に瑕だけど、そんな大王様だから私は従ってる。
「……ありがとうございます！」
「うむ。吹っ切れたなら再開するぞ！ どこまで探したんだ？」
「えぇと、ここの部屋から……」
大王様に説明をし、捜索を始めた。
せっかく助力してくださっているんだ。今度こそ見つけたい！
◆
日の光が目に差し込んで、気づけば夕方になっていた。
……他の部屋も探し直したけれど、見つからなかった。
絶対見つけなきゃ。
きっと私一人で探していたら、途中で諦めていただろう。
でも、大王様も探してくださっているんだ。これほど心強いことはない。
「A！ そっちはどうだ？ 見つかったか？」
「いえ……隅から隅まで探したのですが……」
「ううむ、そうか……」
大王様が腕を組んで何かを考え出した……が、お腹がぎゅるるると鳴ったのが聞こえた。
もう夕方、すなわち夕食の時間だ。
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東方&カービィラブ - 初めまして。全て読ませていただきましたが、どのお話もとても素敵でした！更新頑張ってください！これからも応援させていただきます！ (2018年8月28日 17時) (
レス) id: 17342e30fb (このIDを非表示/違反報告)
豆打(プロフ) - おとうふさん» ありがとうございます！これからも思いついたままに書いていくので、どうかお付き合いください。 (2018年8月5日 22時) (レス) id: b19a68a9b2 (このIDを非表示/違反報告)
おとうふ - コメント失礼します！この小説を一通り読みました。それぞれのキャラクターを原作通りに表現できていて読んでてとても面白かったです！これからの更新楽しみにしてます！！ (2018年8月5日 19時) (レス) id: 656bcd2590 (このIDを非表示/違反報告)
豆打(プロフ) - さうざん(菜っ葉)さん» ありがとうございます！大分自分の解釈や妄想も入っていますが、そう感じていただけていると安心しました。 (2018年7月30日 21時) (レス) id: b19a68a9b2 (このIDを非表示/違反報告)
さうざん(菜っ葉)(プロフ) - いきなりのコメント失礼します。作者様のお話を全て読ませていただきました。どれも原作通りのキャラクターで、文章がとても細かく表現されていて、読みやすかったです。これからも更新頑張ってください！長文失礼しました。 (2018年7月29日 18時) (レス) id: 883b22f60a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆打 | 作成日時：2018年7月9日 23時
