俺の彼女 ページ45
いいのかな。今までそれで悩んで諦めた気持ちもあるから、不安はある。
だけど、高校生の時とは違う。
私たちはもう大人だ。
周りが守ってくれた時とは違う。
自分たちが責任を持って行動しよう。
大丈夫。
「…うん」
「…」
「…よろしくお願いします」
渡辺くんが目を丸くした。
その後にクシャッと笑顔になり照れた様子で、
ありがとう、と言った。
そのまま両腕で優しくギュッと抱きしめられた。
温かい。安心する。
彼女、になったんだ、私。渡辺くんが彼氏…。
そう思ったら体温が上がった気がした。
「…大切にする」
「うん、私も大切にする」
「…好きだよ」
「……私も、大好き」
「っ!だから本当に…」
渡辺くんが手を私の肩に乗せて体を離した。
「可愛すぎる、俺の彼女」
そう嬉しそうに呆れた顔で言ったあと
目線が少し下がって顔が近づいてきた。
あ、キスだ。
そう思った時には唇が触れていた。
私もそっと目を閉じる。
ちゅっと優しいキス。
唇がゆっくり離れて顔を見合わせる。
なんだか恥ずかしい。キスしちゃった!
渡辺くんの視線は感じるけど、目が合わせられない!
「柿崎さんこっち見てよ」
渡辺くんが意地悪そうに言ってきた。
「むり!」
居た堪れなくなって、渡辺くんの胸の中へ飛び込む。
渡辺くんは、うお!とか驚いてたけど顔を隠すのにちょうどいい。
渡辺くんは私を受け止めてくれて腕を背中に回した。
私よく考えたら役以外でちゃんとキスしたの初めて?
もしかしてもしかしてそうなの?私!
お付き合いしたことは数回あるけど全部お試しとか訳の分からない事しちゃったし!
全然経験ないんだった!どうしよう。
失望されてしまうかも。
「柿崎さーん、顔見せてよー」
「嫌だよ、恥ずかしい」
「なんでー!」
ふはは!といつものように笑ってる。
「やばい、本当に可愛い」
「…言い過ぎ」
「いや、ガチで。前からずっと可愛いと思ってたけど、好きだなーって気持ちを隠さなくていいんだと思ったらもっと可愛く見えてくるし、俺の彼女なんだと思ったら余計に」
「…」
「俺にしか見せない姿とか思ったら、可愛すぎて」
「…うるさい!」
可愛い可愛い言われすぎて火が出るほど恥ずかしくなって、文句を言いながら思わず顔を上げて渡辺くんの方を見る。
渡辺くんが顔を下に向けて、
やっとこっち見てくれたね、と笑って
また唇に、ちゅっと一瞬触れた。
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おでん(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます。そう言っていただき嬉しいです!ありがとうございます! (2021年3月4日 7時) (レス) id: 0eda0cdbe1 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - おでんはんはじめまして!このお話本当に大好きです!今までにないテイストで今後も更新楽しみにしてます(^^) (2021年3月2日 20時) (レス) id: 7b49f138be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おでん | 作成日時:2021年2月20日 21時