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莉犬side
気付いたら時計は深夜11時を差していた。
刻一刻と近付く明日のことを考えて、仕事を急いで終わらせる。
タクシーを呼び、乗り込んで、資料の確認をする。
何でもない、いつも通りの日々。
莉「…遅く、なっちゃった…」
ご飯を作る約束を彼としていたのに、これじゃあ台無しじゃないか。
莉「ただいまぁ〜」
家のドアを開けると、パタパタパタっ、と軽い足音が近付いてくる。
る「…おかえりなさいっ!今日は、ご飯僕が作りましたよっ!!!」
瞬間、わずかに寒気が走る。
御世辞にも美味しいとは言えないご飯は、正直もう、うんざりなのだが。
……だけどなーくんから言われた通りきちんといただこうと思い、「ありがとう!」とるぅとくんに笑いかける。
るぅとくんは「いえいえ」と言い、にっこりと笑い、俺の手を引っ張っていく。
そして、リビングの扉を開けた。
る「莉犬、僕と3年間一緒にいてくれて、ほんとにほんとにありがとう!!!」
ぽかんとする俺に、るぅとくんは真っ赤な薔薇を一輪手渡す。
莉「えっ…うそ、まじで、今日そんなに大事な日ッ……!?!?」
る「?付き合って今日で3年じゃん!だから僕も今日は頑張ったっ」
ダイニングテーブルの上を見ると、美味しそうな物が並んでいて。
莉「……っ、ありが、とっ…!」
涙がぽろぽろと溢れる。
こんな大事な日を覚えていないなんて、なんて、残念な彼女だろう。
すると、るぅとくんは、俺を抱き寄せてくる。
莉「……ふぇ…?」
る「…、ケンカもあったけど、するたびに、莉犬が僕のこと気にしてくれてるのがわかって、嬉しかった…」
る「莉犬が家事も仕事も頑張ってて、僕はいつも何もできてなくて、ごめんね…」
るぅとくんの優しい言葉に、俺の心が、ぽかぽかと暖かくなる。
ああ、これが感情に浸るって、ことなんだろうな。
莉「…るぅとくんは俺に、いつだって優しさを振り撒いてくれたじゃない。ケンカしてても、…どんなときも…」
そこまで言うと、また涙が溢れる。
るぅとくんは俺の頭を、ぽんぽんと叩く。
る「……、莉犬が泣いてるの始めてみたから、なんか、…」
るぅとくんはふわっと笑って、「泣かないで」とまた言う。
……俺はきっと、君の心にも惚れてる。
る「……ご飯冷めるから食べない?」
莉「…や、…だ。…まだこのまま…」
甘えたっていいよね。
自惚れたって……良いよね?
……きっと、どくどくと鳴る心臓は、君を愛しているんだ。
心配してほしかったり、[紫黄青][R?]→←ちょい残念な彼氏の話[黄赤]
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杠-ゆずりは-@発狂同盟 - キッちゃんさん» 人間って頑張れば10分でBL書けるんだよ、知ってた!?((((わいの実演)))) (2020年1月15日 23時) (レス) id: 550abac7bf (このIDを非表示/違反報告)
キッちゃん(プロフ) - 杠-ゆずりは-@発狂同盟さん» ドンマイwww そんなことだってあるから まぁ、頑張れやぁ (2020年1月15日 22時) (レス) id: b714b63f3e (このIDを非表示/違反報告)
杠-ゆずりは-@発狂同盟 - なぜ更新した内容が消えた?(発散できないイライラをここで晴らすスタイル) (2020年1月15日 22時) (レス) id: 550abac7bf (このIDを非表示/違反報告)
杠-ゆずりは-@発狂同盟 - キッちゃんさん» その言い草が方言ごっちゃになってんのすっげ気になるけどまあよし(だんだん適当になっていく)ありがとうん、お嬢さんも体調には気をつけて(と言いながら徹夜する学生) (2020年1月14日 21時) (レス) id: 550abac7bf (このIDを非表示/違反報告)
杠-ゆずりは-@発狂同盟 - ミカン星人さん» ああうんもうめっちゃそれなですわぁ…(((((なーくんの可愛さにもとから無い語彙力が更に低下した模様です)))) (2020年1月14日 21時) (レス) id: 550abac7bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杠-ゆずりは- | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kuty/
作成日時:2019年11月24日 0時